位牌の処分に悩む方必見!遺品整理業者による位牌の処分方法をご紹介

仏壇に祀(まつ)られている位牌。位牌は、故人の戒名が書かれた大切なものです。本来、仏壇を受け継いでいくのが理想ではあるものの、核家族化が進んで引き取り手がいなくなるケースがあります。仏壇を置くスペースがないというのも、理由の1つでしょう。
「位牌を数十年に亘(わた)って祀(まつ)っていたが、そろそろ処分を考えたい」「本位牌になったので、仮位牌を処分するには?」など位牌にかんする疑問、とてもよくわかります。位牌の処分はめったにあることではないため、誰でも疑問や不安を感じるはずです。
とはいえ、位牌は祖先の存在を示すものですから、安易にごみ扱いするのは申し訳ないと思うことでしょう。今回は、位牌の処分や扱い方についてご紹介します。

  1. 位牌とは?
  2. 位牌の処分が必要なとき
  3. 位牌の処分方法は?
  4. 位牌処分業者について
  5. 位牌処分についてよくある質問
  6. まとめ

この記事を読むことで、位牌をどう扱うべきかを理解することができ、処分方法を選ぶきっかけになるでしょう。供養や魂抜きについても知ることができます。遺品整理に伴って位牌処分でお困りの方は、ぜひご一読ください。

1.位牌とは?

位牌とはどのようなものか、まず基礎知識を身につけましょう。

1-1.位牌とはどんなもの?

位牌は、長方形の木札のことです。位牌には、故人の魂が入っています。戒名・死亡年月日・俗名などを記載してあり、仏壇に祀るものです。仏壇がない家庭では、位牌壇で祀(まつ)る場合もあります。
位牌の歴史は古く、古代中国で祖先の位や名前を書いた木簡から由来しており、禅宗が強い影響を受けて日本国内に根づくようになりました。

1-2.位牌の種類

四十九日法要まで使うのが、白木の仮位牌です。白木でできた位牌に紙を貼りつけ、本位牌を作るまで祀ります。本位牌は四十九日法要に間に合うように注文し、その後仮位牌を処分することになるのです。本位牌には種類があります。

1-2-1.板位牌

1人だけに使うのが、板位牌です。夫婦で連名にする夫婦位牌というものもあります。だいたい一般的に位牌と呼ばれるものは、板位牌に分類されるでしょう。

1-2-2.繰出位牌

繰出位牌は、10枚の板が入った箱型の位牌で、先祖の位牌をまとめられるものです。位牌を追加する必要がある場合は、箱の中にある無記名のものを使用します。

2.位牌の処分が必要なとき

位牌の処分が必要になるとき、処分を検討する時期はいつなのでしょうか? いくつかのタイミングがありますから、時期を決める参考にしてください。

2-1.弔い上げ

弔い上げは、三十三回忌または五十回忌などの節目にあたるときを指します。中には、百回忌を行う場合もある一方、故人を知る人がいなくなって処分を考えるようになるのです。

2-2.遺品整理

昨今は、遺品整理という言葉が浸透しつつあります。親や家族と離れて暮らす人が増え、死去後に遺品整理を自力でできないためです。遺品整理業者のニーズが増えている背景でしょう。位牌についても、遺品整理と同時に行う場合があります。

2-3.引っ越し

引っ越しでいろいろなものを処分することがありますよね。なるべくものを減らし、身軽になって新居での生活を楽しもうと思うことでしょう。仏壇や位牌の処分を考えるのもこの時期です。ものを整理する中で、そろそろ手放そうかなと思う方が多いのが引っ越しでしょう。

2-4.繰出位牌にまとめる

なるべく場所を取らずにまとめたいという方は多いです。位牌の数が増えたなら、繰出位牌にまとめる方法もあります。今までの位牌は処分し、すっきりした位牌壇にするなら繰出位牌がおすすめです。

2-5.位牌が劣化した

位牌の劣化による処分はあまり例がありませんが、古くから受け継いでいる場合や温湿度の環境があまりよくない場所では、木でできている位牌は傷みます。劣化が目立ち、祀(まつ)っておくのも忍びないと処分する場合もあるでしょう。

3.位牌の処分方法は?

位牌を処分するタイミングをご紹介しました。では、どのように処分すればいいのでしょうか?

3-1.位牌はごみではない

位牌は木でできていますから、ごみとして出してもいいのでは?と思う方もいるでしょう。しかし、捨てる前に少し考えてください。位牌には魂が入っていますから、呼びかけることで先祖が応えるとされています。やはり、きちんと供養するべきです。

3-2.位牌を処分する前にまずすること

位牌の処分をする前にしておきたいことをご紹介します。

3-2-1.僧侶による魂抜き

魂抜きは、仏壇を処分するときも行います。位牌を祀(まつ)る際には、僧侶が魂入れをしていますから、処分する際も僧侶の手で魂を抜き取る儀式を行うのです。魂抜きを終えた位牌は、ものとして扱うことができ、処分方法を選ぶ必要はなくなります。

3-2-2.お炊き上げとは?

魂抜きとともに、お炊き上げという言葉を耳にしたことはありませんか? お炊き上げとは、菩提(ぼだい)寺や神社に預けて供養してもらう方法です。仏具店を経由してお願いすることもできます。位牌を菩提(ぼだい)寺や神社で焼き、魂を供養する儀式です。

3-3.位牌の処分はどこにお願いする?

位牌の処分には、魂抜きという儀式が必要なことがわかりました。実際に位牌の処分を依頼する場所をご紹介します。

3-3-1.菩提寺または近隣の寺

菩提(ぼだい)寺があれば理想です。しかし、ない場合は近くの寺で構いません。僧侶に直接お願いすることができ、依頼する側(がわ)も安心感を抱くことができます。費用は1つの位牌につき、3万円前後を見ておきましょう。

3-3-2.仏具店に依頼する

仏壇や仏具を販売する仏具店でも、位牌や仏壇の供養を引き受けています。お近くにある場合は位牌を持ち込みましょう。供養にかかる費用は、位牌1つにつき3000〜5000円です。しかし、買い替えを前提にしている場合もあり、事前に確認しておくと安心でしょう。

3-3-3.位牌処分の専門業者に依頼する

遺品整理とともに位牌の処分をする方が増え、専門業者に依頼する方法も利用されています。遺品整理業者による位牌処分費用は、供養に1万円前後と回収費用として2万円前後かかると考えておきましょう。

3-4.位牌処分にあたり宗派の違いに気をつけよう

さまざま宗派がある中、浄土真宗は位牌がありません。代わりに、過去帳と呼ばれる戒名などを記載したものがあります。位牌の代わりですから、供養して処分する必要があるのです。位牌処分を考えるなら、宗派にも着目してみてください。

3-5.位牌処分における注意点

位牌供養を終えたら、ごみとして扱うことができます。家庭のごみと排出しても構いません。できるなら、供養した位牌は菩提(ぼだい)寺・仏具店・専門業者に頼んで処分してもらう方がいいでしょう。魂抜きをしたとしても、最後まで丁寧に扱うことが理想です。

4.位牌処分業者について

遺品整理と一緒に位牌処分を考えるなら、専門業者に頼むとスマートです。

4-1.位牌処分業者に頼むメリットとは?

位牌処分を扱う業者では、遺品整理も手がけている場合があります。

4-1-1.遺品整理も同時にできる

遺品整理は、遺族にとって大変労力や精神を費やす、苦しい作業です。加えて、時間もかかる作業であるため、遺品整理業者に頼んで速やかに終えたいというニーズが増えています。
遺品は、生活用品から貴重品までさまざまなものがあり、必要なものを分別するだけでも難しい作業です。専門業者はそうした問題点を解消してくれ、遺族の負担を軽くしてくれるメリットがあるでしょう。位牌以外のものも引き取り、供養までしっかりしてもらえます。

4-1-2.生前整理のきっかけに

遺品整理に注目が集まる中、元気なうちに持ちものをすっきりする生前整理を行う方も増えています。生前整理をしたい場合も、遺品整理専門業者に頼むのが理想です。仏壇や位牌などを次の世代に引き継がない対策として、生前整理で供養を終えておきましょう。

4-2.位牌処分業者の供養は?

回収された位牌は、ほかの遺品と一緒に供養します。だいたいの業者では、月に1〜2回まとめて供養するのが一般的なやり方です。供養してきちんと魂抜きを行い、丁寧に処分します。

4-3.位牌処分業者選びのポイント

供養してもらうため、位牌処分業者は丁寧に扱ってくれるところを選びたいですよね。先祖代々受け継いできたものですから、親族が納得できる形で供養してもらえる業者にしてください。
業者を選ぶときは、見積書を出してもらうことが大事です。供養方法や時期などをわかりやすく書いてある業者は、信頼できるポイントでしょう。金額だけの記載で、供養内容がわかりにくい業者や対応がいい加減で、大切な位牌をごみのように扱う場合は避けてください。遺品整理も同様の基準で選ぶと安心です。遺品整理は、遺品整理士の資格を持っている業者ならなおいいでしょう。

4-4.位牌処分費用の相場はいくら?

位牌の供養だけなら、回収費用を含めて3万円前後です。遺品整理を同時依頼する場合は、家の広さや荷物量で料金が決まります。

  • 1LDK 3〜12万円
  • 3LDK 12〜70万円

状況に応じて料金は差があり、無料見積もりを利用して比較することをおすすめします。

4-5.位牌処分業者選びでの注意点

位牌処分と同時に遺品整理する場合、業者選びはより慎重に行ってください。遺品整理は、貴金属や有価証券などの金銭価値があるものを取り扱います。ゆえに、知識がないスタッフが遺品整理をしてしまうのは危険です。うっかり捨ててしまった、価値ある品を盗まれたという被害もあります。遺品整理士というのは一定基準のレベルがある証拠ですし、故人の思いを尊重してくれ、安心して委ねることができるでしょう。

5. 位牌処分についてよくある質問

位牌の処分は、お炊き上げや魂抜きといった聞きなれない言葉がつきまといます。不安に感じることは、よくある質問で解決しておきましょう。

5-1.位牌の処分と同時に生前整理をするメリットは?

自分の持ちものをシンプルにするだけではなく、判断能力があるうちに形見分けをしておくことも可能です。核家族化が進み、位牌を託されても困るという家庭もあり、生前整理で処分を考えるのもいいでしょう。

5-2.位牌と一緒に仏具を処分したい

位牌だけではなく、祀(まつ)っていた仏具も処分したい場合もあるでしょう。仏具店や専門業者への引き取り依頼をしてください。専門業者なら、位牌・仏具・遺品まで幅広く扱っていますから、上手に活用しましょう。

5-3.専門業者では位牌を供養した後どうしている?

専門業者では、僧侶による魂抜きの供養後、焼却炉でお炊き上げをします。燃えないものについては、供養後は廃棄処理をするのが一般的です。

5-4.過去帳を燃えるごみに出してはいけない?

浄土真宗の過去帳は、位牌と同じ意味を持つものです。ゆえに、きちんと供養して廃棄するのが望ましいでしょう。先祖代々の戒名が記載されていますから、最後まで丁寧に扱ってください。

5-5.数が多い位牌の整理で困っている

代々受け継がれてきた位牌を大切にしているという方は、とても素晴らしいですよね。しかし、増えるのは困りものでしょう。面識があるかどうかで決めるのも、1つの処分基準です。面識のある先祖の分だけ手元に残し、繰出位牌にするか処分するかを選んでください。

6.まとめ

いかがでしたか? 位牌を受け継ぐ家庭が少なくなり、処分せざるを得ない場合もあるでしょう。数が多い場合は、繰出位牌で整理するのも1つの手段です。処分するなら、菩提寺・仏具店・専門業者に供養を依頼します。位牌は、故人の戒名などを記した大切なものですし、作ったときに魂入れをしているため、僧侶に魂抜きをしてもらわなければなりません。浄土真宗の過去帳も同様です。きちんと魂抜きを終えるまで、位牌は丁寧に扱うようにしましょう。

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