生前整理のポイントは? 必ず確認すべきことや注意点を詳しく解説!

「そろそろ生前整理を考えているけど、どんなポイントを押さえておくべきか」「生前整理で失敗しないコツを知りたい」とお考えではないでしょうか? 最近は、終活の一つとして生前整理に興味を持つ人が増えています。しかし、実際にどんなメリットがあるのか、具体的にどんなことを押さえておくべきかなどよく分からないこともあるでしょう。

そこで今回は、生前整理のポイントについて詳しく解説します。

  1. 生前整理とは?
  2. 生前整理をするメリットは?
  3. 生前整理をする前に確認しておくべきこと
  4. 生前整理で押さえるべきポイント
  5. 生前整理を業者に依頼するときの注意点
  6. 生前整理のポイントに関するよくある質問

この記事を読むことで、生前整理をスムーズに進めるポイントがよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.生前整理とは?

最初に、生前整理とはどんなものか詳しく見ていきましょう。

1-1.身の回りの整理を生前に行うこと

生前整理とは、自分で身の回りの整理を生前に行うことです。人生も折り返し地点を過ぎると、いつ病気やケガなどにより健康な生活が送れなくなるか分かりません。また、いつ寿命を迎えてもおかしくないともいえます。自分の身に何かあったときのためにも、また、安心して老後の生活を送るためにも、生前整理には大きな意味があるのです。

1-2.遺品整理と生前整理の違い

遺品整理と生前整理の違いは、以下のような点です。

遺品整理

  • 遺族が主体になって行う
  • 自分の意思が100%反映されにくい

生前整理

  • 生前に自分が主体になって行う
  • 自分の意思を100%反映できる

1-3.生前整理をする人が急増する背景

今、生前整理をする人が急増しています。超高齢化社会および核家族化が進んだことなどが主な理由です。自分が亡くなった後に誰も面倒を見てくれる親族がいない、もしくは遠方にいるなどのケースが多く見られます。自分に何かあったときのために、生前整理をしておこうと考える人が増えているのです。最近では、終活の一つとして、生前整理を行うメリットを各メディアで取り上げることが多くなったのも理由といえます。

2.生前整理をするメリットは?

生前整理をするとどんなメリットがあるか、具体的に見ていきましょう。

2-1.遺品整理の負担を軽くできる

生前整理を行うことで、遺品整理の負担を軽くすることができます。遺品整理は、遺族にとって大きな負担です。身内を亡くしたばかりのタイミングでさらに心身共に大きな負担がかることから、体調を崩してしまう人もいます。その点、自分が亡くなった後のことを考えて生前整理を行えば、遺族から感謝されることでしょう。

2-2.遺言やエンディングノートを作成しやすい

遺言やエンディングノートを作成しやすいのも、生前整理を行うメリットといえるでしょう。生前整理で不用品を処分すると必要なものだけが残るため、心身共にスッキリするからです。遺言やエンディングノートを効率よく作成し、安心して今後の人生を送るためにも生前整理を行う価値があります。

2-3.家族に見られたくないものを処分できる

生前整理のメリットの一つに、家族に見られたくないものを早めに処分できることも挙げられます。たとえば、趣味のコレクションや日記などを処分するには、生前整理が一番です。自分が亡くなった後に見られたくないものや知られたくないものがあるのなら、早めに処分しておきましょう。個人的な趣味で契約したネットの会員登録なども、併せて解約しておくと安心です。

2-4.生前贈与を進めやすい

生前整理を行うと財産を正確に把握できるため、生前贈与を進めやすいこともメリットといえます。どんな財産がどれだけあるか把握できれば、自分の意思で特定の親族に生前贈与することが可能です。特に、自分が亡くなった後の財産争いが心配な人は、生前整理を行うことをおすすめします。なお、生前贈与は節税対策にもなるので、より多くの財産を残すことができるのもメリットです。

2-5.老後を安心して暮らすことができる

老後を安心して暮らすことができるのも、生前整理の大きなメリットです。生前整理で不用品を処分すると、部屋がスッキリ片付いて暮らしやすくなります。風とおしがよくなって気持ちよい空間になるほか、ものにつまずいて転倒することも減るでしょう。高齢者にとって、転倒は入院リスク・介護リスクを大幅に高めます。いつまでも元気に暮らすためにも、生前整理を行うメリットは大きいのです。

2-6.気持ちがスッキリする

生前整理を行うと、気持ちがスッキリするのもメリットです。老後は、心身の衰えに大きな不安を感じる人が多く存在します。また、いつ介護される立場になるか分かりません。配偶者がいれば、配偶者が要介護状態になることもあるでしょう。しかし、自分の意思で身の回りのものを片付けることができれば、何かあったときにも安心です。また、生前整理が終われば気持ちが軽くなることから、残りの人生を前向きに考えることもできます。

3.生前整理をする前に確認しておくべきこと

生前整理をする前にいくつか確認しておくべきことがあります。

3-1.生前整理の目的は何か

生前整理をする前に、どんな目的で行うのか考えてみましょう。きちんとした目的があれば、最後まで高いモチベーションを維持できるからです。反対に、あいまいな気持ちで始めても途中で挫折してしまいやすくなります。たとえば、老後を安心して暮らすため、遺品整理の負担を減らすためなど、自分にとって一番メリットのあることを目的にするとよいでしょう。

3-2.いつまでに終える必要があるか

いつまでに生前整理を終える必要があるかも、確認しておくべきです。今後暮らしやすくすることが目的なら、特に急ぐ必要もなくマイペースで作業できるでしょう。しかし、施設や病院に入るため、引っ越しするためといった場合は、期限が決まっています。期限が決まっているのなら、いつから作業を始めていつまでに終わらせるべきか、早めに確認することが必要です。

3-3.自分たちだけで行うか業者に依頼するか

生前整理を自分たちだけで行うか、業者に依頼するか考えてみてください。部屋数や物量が少なく、普段からよく片付けられている家なら、自分たちだけで作業してもよいでしょう。しかし、長年暮らした家には、想像以上の不用品が眠っているものです。高齢者が多くの不用品を仕分けして片付けることは、とてもハードな作業になります。自分たちで無理をして作業をするより、最初から業者に依頼したほうがはるかに効率がよく、楽に進むことでしょう。

4.生前整理で押さえるべきポイント

生前整理で必ず押さえるべきポイントは何か、詳しく解説します。

4-1.最初に計画を立ててから手を付ける

生前整理では、最初に計画を立ててから手を付けることが大切です。自分一人で何とかなると考えていても、実際に作業してみると意外と大変なことが分かります。生前整理でやるべきことは、不用品の仕分けや処分・掃除だけではありません。財産や各種契約内容の把握や見直しなども必要です。すべての作業をスムーズに進めるためにも、最初にきちんと計画を立てるようにしましょう。

4-2.無理のない計画を立てる

無理のない計画を立てることも、生前整理を成功させるポイントです。なるべく早く片付けてしまいたい気持ちも分かりますが、無理をすれば体を壊してしまいます。毎日の作業量と作業内容を決め、余裕を持って計画を立てることが大切です。場合によっては、ほかの人に手伝ってもらうことも考えましょう。部屋数や物量が多いときは、業者に依頼するのもよい方法です。

4-3.不用品の仕分け基準を決めておく

生前整理では、不用品の仕分け基準を決めておくことも大切です。事前にきちんと決めておけば、実際の仕分け作業で戸惑うことが減り、効率よく進めることができます。不用品の仕分け基準については、以下を参考にしてください。

  • 汚れや傷みがひどい
  • 不具合や故障などで正常に使えない
  • 今後使う予定がない
  • 特に思い入れがない
  • 洋服などでサイズが合わない
  • 好みが変わって興味がなくなった
  • 同じようなものが複数ある

4-4.不用品の処分方法を決めておく

不用品の処分方法を決めておくことも、生前整理をスムーズに進めるために必要なことです。不用品の処分方法には、以下のようなものがあります。

  • 自治体回収にゴミとして出す
  • 知人や福祉施設に譲る
  • 不用品回収業者に処分してもらう
  • 買取に出す

それぞれメリット・デメリットがあるので、よく比較して最もメリットが大きな方法で処分するとよいでしょう。なお、生前整理では、多種多様な不用品が出ます。不用品回収業者に処分を依頼すると、まとめて回収してもらえて便利なほか、集荷場所に運ぶ手間や労力がかからないなどメリットが多くておすすめです。

4-5.デジタルデータの整理も忘れない

生前整理では、デジタルデータの整理も忘れないでください。最近では、パソコンやスマホが広く普及しており、実際に生活必需品になっている人も多いでしょう。パソコンやスマホには、多くの個人情報が記録されています。個人で撮影した写真やアプリのデータなどのほか、知人などのアドレス帳のデータ、金融機関や契約中のサービスのログインIDやパスワードなどさまざまです。中には、メールやSNSのやり取りなど、自分以外の人に見てほしくないものもあるでしょう。デジタルデータの整理こそ、生前整理で忘れてはいけない作業といえます。

5.生前整理を業者に依頼するときの注意点

生前整理を業者に依頼するときには、いくつか注意点があります。

5-1.信頼できる業者に依頼する

生前整理で後悔しないためには、信頼できる業者に依頼することが大前提です。具体的には、以下のポイントを参考にして業者を選ぶとよいでしょう。

  • 生前整理の実績が豊富
  • 生前整理の知識に詳しい
  • 丁寧な作業と高品質な仕上がりで定評がある
  • 現場視察および見積もりは無料
  • 分かりやすくてリーズナブルな料金システム
  • 不用品の処分だけでなく買取も積極的に行っている
  • 都合のよい日時と場所で作業してもらえる
  • スタッフが親切で感じがよい
  • 顧客からの評判がよい
  • 業務に必要な許可を取得済み

5-2.やってほしいこととやってほしくないことを明確にしておく

生前整理を業者に依頼する場合、やってほしいこととやってほしくないことを明確にしておくことが大切です。業者が気を利かせてやってくれるだろうと勝手に判断すると、不満が残ります。伝えもれを防ぐには、書面で渡すのが一番です。また、見積もりの段階で伝えるだけでなく、業者が作業に入る前にも念のため再度確認しておくとよいでしょう。

5-3.悪質業者の手口に注意すること

生前整理の需要が高まるにつれ、悪質業者による被害も急増しています。思わぬ被害を避けるためにも、以下のような不審点がある業者とは契約しないでください。

  • いきなり訪問してきたりしつこく電話で勧誘したりする
  • 「今すぐ生前整理をすれば80%OFF」などと甘い言葉を前面に出してくる
  • 何かと理由を付けて家に上がろうとする
  • キッパリ断ってもなかなか帰ってくれない
  • 現地視察や見積もりだけでも有料
  • 高額で不透明な料金システム
  • スタッフの言葉遣いや態度が悪い
  • 顧客からの評判が悪い
  • 強い言葉や態度で契約を迫る
  • 身分証や社員証の提示を渋る
  • 不法業者の可能性が高い

6.生前整理のポイントに関するよくある質問

最後に、生前整理のポイントに関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.生前整理をすると縁起が悪い気がするのですが?
A.迷信です。確かに、生前整理は自分が亡くなった後のことを考えて行うことから、縁起が悪いと考える人もいるでしょう。しかし、実際に死期が早まることはなく、実行した人の多くがメリットを実感しています。

Q.生前整理を行うタイミングはいつがよい?
A.たとえば、以下のようなタイミングで行うのがおすすめです。

  • 定年退職した
  • 子どもと同居することになった
  • 70歳になった
  • 施設や病院に入ることが決まった

なお、老後をスッキリした気分で暮らしたい、家族に負担をかけたくないと考えたタイミングで行ってもよいでしょう。生前整理を行うタイミングには特に決まりがないため、自分がしたいと感じたときに行ってください。

Q.生前整理を複数回に分けて行ってもよい?
A.構いません。たとえば、前回の生前整理から数年経過した場合や、物量が多過ぎるなどの理由により1回で作業が終わらなかった場合などは、都合のよいタイミングで何度でも行ってください。

Q.生前整理は夫婦一緒のタイミングで行うべきか?
A.たとえば、夫婦で部屋を共有している場合などは、一緒のタイミングで行うと効率がよいでしょう。しかし、必ずしも夫婦一緒のタイミングで生前整理をする決まりはありません。それぞれが必要だと感じたときに行ってください。

まとめ

今回は、生前整理のポイントについて詳しく解説しました。生前整理は、目的をきちんと理解し、計画を立てて進めることがポイントです。自分たちだけで作業することもできますが、労力や時間が必要になるため、挫折してしまう人も多くいます。生前整理を効率よく進めるには、信頼できる業者に依頼するのもよい方法です。中でも、生前整理に詳しくて評判のよい業者なら、頼りになることでしょう。この記事を参考にして、信頼できる業者によく相談してみることをおすすめします。

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