
廃品回収車はダメ!粗大ごみ・不用品回収の前に絶対知っておくべき事
最近は、無料回収を謳(うた)った悪質な廃品回収車が横行しています。家具・家電などは通常、処分料金がかかりますから、不用品を本当に無料で回収してもらえるならとてもお得です。しかし、そんなおいしい話があるでしょうか?無料につられて不用品回収を依頼したはいいものの、後から高額な料金を請求され、断れずに支払ってしまうなどのトラブルも多発しているのです。今回は、不用品回収を廃品回収車に依頼することの危険性や、安全で安い処分方法などをご紹介します。
部屋の片付けをしたい方・ゴミ屋敷並みに不用品がたまってしまった方・遺品整理で困っている方はぜひこの記事を参考にしてみてください。廃品回収車が不当に利益をあげる仕組みや、だまされない方法などをまとめました。無料回収につられたばかりに、余計に料金がかかってしまった……なんてことにならないために、ぜひ最後まで読んでください。
1.廃品回収車とは
1-1.どんなもの?
よく街中で「不要になったテレビ・冷蔵庫など、無料で回収します。壊れていてもかまいません。」などとアナウンスを流しながら走っている軽トラックがあります。それが廃品回収車です。昔あった”ちり紙交換”も廃品回収車の一部ですが、こちらは今ではほとんど見かけませんね。記事内では、廃品回収車=家具・家電を取り扱う業者とします。
1-2.廃品回収車の目的
無料廃品回収車の目的とは何でしょうか?不用品を無料で回収するためにはどこかで利益を出さなければなりません。まさかボランティアで回収しているわけはないですものね。廃品回収車の目的として考えられるのは、不用品を転売して利益を出す/「無料回収」をエサにして積み込み・運搬時に処分料を請求する、の二つが考えられます。
1-3.業者について
街中を走っている廃品回収車は、ほぼすべて悪質業者と思っていいです。仮に、「自分で粗大ゴミを捨てにいけない人たちの代わりに、不用品を処分してあげたい。」(処分費用実費は請求するが、代行業としての善意はある)という廃品回収業者がいたとします。これを悪質業者と呼んでしまうかは難しいですが、少なくとも違法であることには間違いありません。廃品回収車の違法性については、「2-4.悪質業者について」で後述します。
1-4.回収業者が増えている理由
廃品回収車をはじめ、全国的に回収業者が増えています。その理由とはいったい何なのでしょうか。
1-4-1.高齢化社会のため
高齢化社会のため、自力で粗大ゴミを出せないお年寄りが増えています。また、生前整理や老前整理の影響も、片付けをしたいお年寄りの増加につながっているのです。お年寄りは、体力だけでなく精神的にも弱者である傾向にあります。そのため、悪質な廃品回収車がお年寄りにつけ入る確率もあがるのです。
1-4-2.片付け・断捨離ブームのため
2,000年代以降、日本では片付け・断捨離が大変流行しています。物をたくさん持っている暮らしよりも、物が少ない暮らしのほうが重宝される傾向にあるのです。物を減らしたい人が増えているため、回収業者が役立つ機会が増えてきています。
1-4-3.廃品回収車は独立開業としてのハードルが低い
回収する側・回収業者を使う側に「不用品回収には許可が必要」という認識はあまり浸透していません。そのため、軽トラが1台あれば無許可で回収業を営める風潮にあり、特に廃品回収車は独立開業先としてハードルが低いのです。
2.廃品回収車のトラブルについて
2-1.多発するトラブル
廃品回収車によるトラブルは増加傾向にあります。消費者センターに来た相談件数は2015年度で1,351件もありました。相談件数だけでこの数字ですので、相談せずに泣き寝入りした人も含めるとトラブル件数はさらに多いでしょう。
2-2.廃品回収車のトラブル実例
廃品回収車によるトラブルで多いパターンをご紹介します。
2-2-1.料金トラブル
廃品回収車でもっとも多いのが料金に関するトラブルです。たとえば、「回収料は無料だが、積み込み・搬出費は別料金になる。」と、トラックに不用品を積んだあとで言い出すパターンが多く、作業がここまで進んでしまうとお年寄りは若い女性は断れない傾向にあります。
2-2-2.不法投棄
自分で粗大ゴミとして処分するよりも安い回収料金で回収してくれます。ラッキー!と思っていたら、数日後、出したはずの不用品が空き地などに不法投棄されているなどのトラブルもあります。
2-2-3.窃盗など
特に悪質な業者ですと、不用品を積みだす際「これも不要でしょう?」と頼んでいない家具・家電を勝手に回収されてしまうこともあります。トラックに積まれてしまったあとでは取り返すのは難しいため、泣き寝入りしてしまうケースもあるのです。
2-3.なぜトラブルが多いか?
廃品回収車は、お年寄りや若い女性などを狙(ねら)う傾向にあります。「何だかあやしい」と思っても、実際家の中に入られた時やトラックに不用品を積んだあとには萎縮(いしゅく)してしまうものです。その時に不当な料金を請求されると断れなくなってしまいます。トラックに不用品を積んだあとで「お金がかかるならやめます」と断ったとしても、「家具・家電は自分で部屋に戻してください。」といわれてしまうこともあるのです。
2-4.悪質業者について
不用品回収をするためには、産業廃棄物収集運搬許可・古物商許可などの資格が必要です。これらの資格なしに不用品を回収する業者はすべて無許可の悪質業者と思っていいでしょう。産業廃棄物収集運搬許可・古物商許可は、企業ならともかく個人で簡単に取れるものではありません。なので、個人業者=無許可と思っていいでしょう。また、家庭から出る一般ゴミ(粗大ゴミ以外など)を処分するためには、一般廃棄物収集の許可が必要です。こちらも一般人が取れるような許可ではありません。一般ゴミも併せて回収している個人の廃品回収車も違法となります。企業では、提携している一般廃棄物処理業者に一般ゴミの処分を委託することが多いです。委託先を確認することで違法性を確認する(委託先を答えられなかったらNG)こともできます。
2-5.トラブル対応策
不用品回収でトラブルにあわないための方法をご紹介します。どれも重要なポイントですので、必ず守るようにしてください。
- 産業廃棄物収集運搬許可・古物商許可を確認する
- 個人の廃品回収車は使わない(企業のものは許可を確認してから使う)
- 回収料金(積み込み・搬出・運搬も含める)について、書面で見積書をもらう
- 少しでもあやしいと感じたらいったん断る
- 回収時(自宅に業者あげる際)、知人に立ち会ってもらう
2-6.相談窓口
廃品回収車にだまされた・迷惑しているという場合は、各地域の消費者センターに問い合わせをしてください。たとえば、東村山市では電話での問い合わせをおこなっています。お住まいの地域の消費者センターは、WEBで「○○市 消費者センター」と検索してください。
3.不用品処分の注意点
3-1.不用品は仕分け作業が大変
一般ゴミは、燃える・燃えない・プラスチック・古布・古紙など比較的簡単に分類できます。一方、家具・家電などの不用品は、粗大ゴミなのか一般ゴミなのかの判断が難しいものが多いです。特に、家電リサイクル法(テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機の処分にかかわる法案)や、小型家電リサイクル法・PCリサイクル法など、さまざまなリサイクル法案があり、分類がさらに複雑になります。
3-2.地方自治体によって異なるルール
どの不用品がどのゴミ区分に該当するかは、自治体によって異なります。大型の不用品でも一般ゴミとして出せる自治体もあれば、小型でも粗大ゴミとして処理しなければいけない自治体もあるのです。また、自分で不用品を分解してサイズを小さくすれば一般ゴミでもOKな自治体と、使用時のサイズで粗大ゴミかどうかを決める自治体もあります。自治体のHPで品目ごとのゴミ区分や粗大ゴミ料金などを検索できますが、一つ一つ調べるのはなかなか骨が折れるでしょう。東村山市のように、電話で粗大ゴミ料金を確認しなければならない地域もあります。
3-3.有料処分になりうるもの
上記のとおり、自治体によって不用品のゴミ区分は異なりますが、基本的に有料処分になるものをご紹介します。
3-3-1.家電リサイクル法対象家電
テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機といった家電リサイクル法対象家電を処分するためには、リサイクル料金(3,000円~10,000円程度)を支払わなければなりません。型番・メーカーごとにリサイクル料金を調べる手間や、郵便局で家電リサイクル券を購入するなどの手間も発生します。
3-3-2.PCリサイクル法対象家電
パソコン・ディスプレイ・ノートパソコンなどのPCリサイクル法対象家電を処分するには、メーカーが回収無料・送料無料/有料で引き取ってくれる場合と、パソコンリサイクル料金(4,000円程度)を支払わなければならない場合があります。古いパソコン・自作パソコン・CRTディスプレイなどは、ほぼリサイクル料金が発生するでしょう。
3-3-3.大きな家具・家電
自治体のゴミ区分にもよりますが、以下のような大きな家具・家電は、ほとんどの地域が有料粗大ゴミとして取り扱っています。
- ふとん
- ベッドマットレス
- ソファー
- 机
- テーブル
- 電子レンジ
- コンポ
- 自転車
- タンス
- 食器棚
- ヒーター
- ストーブ
4.不用品回収のさまざまな方法
4-1.自分で不用品を処分する場合
4-1-1.地方自治体(粗大ゴミ)として処分する
不用品を自治体回収で粗大ゴミとして出す場合、まずは品目ごとの粗大ゴミ料金や回収方法を調べましょう。例として東村山市の粗大ゴミ処理方法をご紹介します。
【1.受付センターへ申し込みをする】
電話:042-306-0912
受付曜日:月曜日から金曜日(祝日・振替休日・年末年始を除く)
受付時間:午前8時30分から午後5時
- 伝えること:住所・氏名・電話番号・粗大ゴミの品目・サイズ・数量
- 聞くこと:収集日、排出場所、必要な粗大ゴミ指定収集シールの金額
【2.粗大ゴミ指定収集シールを購入する】
指定の販売店で、指定金額のシールを購入してください。スーパー・コンビニ・薬局などで取り扱っています。
粗大ゴミ指定収集シール取扱店一覧
https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/kurashi/gomi/fukuro/seal.html
【3.粗大ゴミを指定場所へ出す】
粗大ゴミに、粗大ゴミ指定収集シールを貼(は)り、回収日の朝8:30までに指定場所に出してください。
4-1-2.リサイクルショップで買取してもらう
まだ使える家具・家電はリサイクルショップで買取してもらうこともできます。店舗によって取り扱い対象品目が異なりますので、電話やHPで確認しましょう。査定は現物を見てからになりますので、型が古かったり需要がなかったりすると買取してもらえないこともあります。せっかく持ち込んだ手間が無駄になってしまう可能性もあることを理解しておきましょう。
4-2.不用品回収業者に頼む場合
まとめて不用品を処分したい場合や、買取してほしい不用品が含まれている場合、回収業者の利用がおすすめです。粗大ゴミ処分は、安心感があるものの、まだ使える家具・家電だとしてもお金を払って処分しなければなりません。リサイクルショップでは、買取品目が限られていたり、買取してもらえなかった場合には無駄手間が発生したりしてしまいます。双方の”いいとこ取り”ができるのが回収業者です。
4-3.注意点
前述のとおり、廃品回収車は危険がいっぱいです。タダより高いものはありません。産業廃棄物収集運搬許可・古物商許可などの資格を有している信頼できる回収業者を選んでください。
5.不用品・廃品回収業者の選び方
5-1.プロに頼むメリット
不用品回収を業者に依頼するメリットはさまざまです。主なメリットをご紹介します。
- 安全に(違法性なく)不用品を回収してもらえる
- 自分で不用品を持ち出す手間がない
- 買取可能家具・家電が含まれている場合は粗大ゴミとして処分するよりもお得になりやすい
- 一気に不用品を処分できる
- 不用品の分類が不要になる
5-2.業者選びのポイント
不用品回収業者を選ぶ時は、以下のポイントを押さえましょう。「無料回収」の謳(うた)い文句につられないように注意してください。
- 資格の有無
- 料金が明確であること(品目ごと・サイズごとなど)
- 買取も並行しておこなっている
- 家電リサイクル法対象家電の取り扱い有無
- 無料見積もりをおこなえること(キャンセルしても料金が発生しないこと)
5-3.不用品回収を業者に頼む時のコツ
不用品回収業者を使用する時は、事前に連絡および見積もりを依頼しましょう。弊社では品目ごとに回収料金を設定していますが、別途以下のオプション料金も発生します。(内容は一例です。)
- 階段を通る運び出し
- つり降ろし作業
- 時間帯指定
- 夜間時間帯指定
- エアコン取り外し
- PCデータ消去
- 機密書類溶解処理
- ハウスクリーニングサービス
見積時にオプション作業の有無がわかっていれば、オプション料金を含めた見積額を提示することができます。しかし、回収作業当日に発生したオプション料金については、見積額+オプション料金でのご精算となってしまう可能性があるのでご注意ください。
5-4.回収の流れ
弊社の回収の流れは以下のとおりです。
- 予約(見積日の決定)
- 回収
- お支払い
また、HPのフォームからも簡易無料見積もりを承っております。1,000円引きとなるのでぜひご利用ください。
https://www.dust530.net/無料見積り申し込み.html
見積額に納得いただけなかった場合でもキャンセル料金は発生しませんのでご安心ください。
5-5.回収料金など
弊社の回収料金システムは以下のとおりとなっています。(2016年10月時点)
※価格はすべて税別です。
- 基本料金3,000円+品目ごとの作業料金+オプション料金
- パック料金+オプション料金
買取可能品目がある場合には、上記料金から相殺いたします。
5-5-1.品目ごとの回収料金
- 冷蔵庫:4,200円~10,500円
- エアコン:3,150円~5,775円
- テレビ:3,675円~7,825円
- 洗濯機:3,150円~5,775円
- ソファー:3,150円~7,350円
- パソコン:1,050円~3,675円
詳細はこちらをご参照ください
https://www.dust530.net/料金システム.html#feeSystem08
5-5-2.パック料金
- カゴ車おまかせパック(目安0.8m³):12,000円
- 軽トラックおまかせパック(目安2.3m³):30,000円
- 1t平トラックおまかせパック(目安4.0m³):50,000円
- 2t平トラックおまかせパック(目安8.0m³):95,000円
- 3tトラックおまかせパック(目安15m³):170,000円
- 4tトラックおまかせパック(目安25m³):250,000円
詳細はこちらをご参照ください
https://www.dust530.net/料金システム.html#feeSystem02
どの業者を使う場合も、不用品の数や体積に合わせて無駄のない料金プランを選ぶようにしましょう。弊社に依頼する場合は「パックの容量から少しはみ出してしまうかも」「パックでは多すぎるかも」といったお悩みもぜひご相談ください。不用品の量などによって、最安値となる料金をご提示させていただきます。
6.廃品回収車・不用品処分について よくある質問
6-1.廃品回収車を警察に通報してもいいの?
廃品回収車が定期的に巡回し、日ごろから騒音によって迷惑している場合は警察に相談しましょう。110番でも地元の交番でもかまいません。電話がつながると「事故ですか、事件ですか?」とかなり早口で聞かれます。落ち着いて「騒音で困っています」というとすんなり対応してくれるので大丈夫です。廃品回収車が走行している付近の住所・向かった方向・ナンバー・車種を伝える準備をしておくといいでしょう。警察に名前を聞かれても「匿名でおねがいします。」といえば大丈夫です。ただし、匿名の場合は警察の対応の結果などを知ることはできません。
6-2.ゴミ屋敷の不用品を処分したい
弊社では、ゴミ屋敷の片付けも承っております。また、強制執行補助業務も取り扱っておりますので、家主不在の家の片付けなどについてもご相談ください。他の業者に依頼する場合、ゴミ屋敷の片付けを取り扱っているかを確認しておきましょう。ゴミ屋敷では、出てくるゴミの量も不明瞭かと思いますので、実際に家を見てもらって見積もりをしてもらうことをおすすめします。
6-3.遺品の整理を依頼したい
弊社では遺品整理も承っております。故人との思い出の詰まったものの整理も心をこめて作業しますのでご安心ください。借家の明け渡しで期限が迫っている場合や、遠方で立ち会えないなどの事情も承ります。遺品整理は普通の片付けとは心持ちが異なることでしょう。他の業者に依頼する場合でも、「遺品整理」という業務名でとりおこなってくれるかを確認してください。普通の片付けパックなどですと、大切な遺品の取り扱いで不満をおぼえる可能性もあります。
6-4.不用品の買取価格をあげるには?
新しいものほど買取価格が付きやすくなります。付属品・保証書・外箱などがあると買取価格があがりやすいです。美品であることも査定に影響しますので、落とせる汚れは落としておくことをおすすめします。
6-5.家電をリサイクルする前にするべきことは?
前項のとおり、家電はなるべくきれいにしておきましょう。また、パソコンをリサイクルに出す場合は、データの抹消を必ずおこなってください。データ消去用のソフトなどを使ってご自身で消去することもできますが、残ってしまうデータもあり情報漏えいにつながる危険性もあります。弊社ではパソコンの回収後、ハードディスクの物理的破損をおこないますので安心です。ご要望があればデータ消去証明書も発行いたします。
7.まとめ
廃品回収車の危険性がおわかりいただけたでしょうか。このご時世では不用品を回収するのにもお金がかかるのが基本です。「無料回収」をエサにした廃品回収車にだまされないようにくれぐれも気を付けてください。不用品がなくなれば、スッキリした部屋での新しい生活が始まります。快適な新生活の価値はお金では代えがたいものです。1日でも早くスッキリした部屋を手に入れてください。