
パソコンの動作が遅いと感じたら「パソコンの買い替え時期」を考える
「パソコンを操作していると反応が悪く、ストレスを感じている」そんな方はいないでしょうか。「パソコンの動作が遅い」という現象は、買い替え時期を教えてくれるシグナルのひとつです。今回は、いつ買い替えるべきか判断が難しい「パソコンの買い替え時期」についてご紹介しましょう。
1.パソコンを買い替えるべき時期はどのくらいか
パソコンは、車と同じように「壊れるより早く買い替えた方がいい」製品です。買い替え時期を決めるための条件はいくつかあります。順番にご紹介していきましょう。
1-1.ハードディスクの寿命が尽きる前に買い替える
パソコンの内部にはさまざまなパーツがあります。中でも、特に最初に故障することが多いパーツが「ハードディスク」です。ハードディスクとは、パソコン内部にデータを保存するためのパーツ。円盤状の「磁気ディスク」に磁力を加え、磁気の「ある部分」と「ない部分」を無数に造り出すことで情報を保存する役割を果たしています。
ハードディスクが機能するためには精密な動作が必要です。しかし、時間が計画するに従って徐々に徐々に安定した動作を保つことができなくなってしまいます。ハードディスクが壊れると保存していたデータが失われてしまうため、壊れる前にパソコンを買い替える必要があるのです。
ハードディスクの寿命は、使用頻度によって異なりますが「およそ5年」といわれています。この5年という期間がパソコン買い替え時期のひとつの目安といえるでしょう。
1-2.技術の進歩に追いつけなくなる
パソコンは、本体が故障するよりも「技術の進歩についていけなくなるほうが早い」とされています。優れた新しいサービスやソフトウェアが次々に登場する上に、その変化に伴ってパソコンに求められる性能も高くなっていくからです。
この「技術革新においていかれる時期」も4~5年程度とされています。ハードディスクの寿命ともだいたい重なる期間なので、よく覚えておきましょう。
1-3.OSやパソコン本体のサポート終了をきっかけに買い替える
パソコンを購入する際、販売店やメーカーから無料保証のサポートを受けられる場合があります。一般的な保証期間としては1~3年程度。その期間内であれば故障が起きた場合も修理や交換に応じてくれます。
また、パソコンのOS(オペレーティングシステム)のサポート期間にも要注意。パソコンの基本ソフトであるOSは、毎年のようにバージョンアップを繰り返しています。古いバージョンは一定の期間が経過するとサポートが終了してしまうため、サポート期間終了をきっかけにパソコンを買い替えるという方法も。OSのサポート期間はソフトにより異なりますが4~5年程度と考えておきましょう。
2.パソコンの買い替えを検討したい症状
多くの場合パソコンはすぐに壊れるのではなく、壊れる前に一定の前兆症状があります。この章ではそうした前兆症状をご紹介しましょう。似たような症状を見ることができる場合は、早めにパソコンの買い替えを検討してください。
2-1.起動に時間がかかる
「買ったばかりのころは1分もかからなかったのに、今では電源を入れてから起動するまでにやたらと時間がかかる」このような症状がある場合は、買い替えを検討してください。新しいソフトがインストールされていくうちにパソコンの処理能力が追いつかなくなってしまっている可能性があります。「ソフトをいくつかアンインストールすれば」と思った方、そのやり方では根本的な解決にはなりません。新しいソフトは古いソフトと比べてパソコンに要求される性能が高い傾向にあるため、「焼け石に水」であることが多いのです。無理はせず新しいパソコンに買い替えたほうがいいでしょう。
2-2.フリーズすることが多い
「頻繁にパソコンの動作が止まり、フリーズするようになった」という場合、買い替え時期を示すサインです。フリーズが起こる原因は、「パソコンの性能不足」「アプリケーションの不具合」「ウイルスの仕業」といろいろ考えられます。
性能不足の場合はもちろん、アプリケーションやウイルスによる不具合が原因だと解決するのは簡単ではありません。長い年月の経過により原因を特定するのが難しくなっているからです。
時間の経過とともに機能の不具合は必ず発生するもの。買い替えのいいきっかけだと捉えるようにしましょう。
2-3.ハードディスクから異音がする
ハードディスクに情報が書き込まれるとき、パソコンから音がすることがあります。通常と変わらない音なら問題ありません。しかし「カリッ、カリッ」という耳慣れない異音がした場合は速やかに買い替えを検討するようにしましょう。
ハードディスクは、時間の経過とともに書き込みの能力が低下し異常をきたすようになります。最初はさほど問題ない場合も多いのですがある日突然動かなくなってしまうことも。大事に至る前にパソコンを買い替え、大事なデータを移したほうが無難です。
3.パソコンを買い替えるときの注意点
パソコンの買い替えで失敗してしまわないよう、買い替えを行う上での注意点をご紹介しましょう。パソコンは用途によって適したタイプや選び方があります。長く使うものですから後悔しない買い方をしてください。
3-1.デスクトップかノートか
パソコンには大きく分けてデスクトップとノート、2つのタイプがあります。
デスクトップパソコンはデスクの上に据え置いて使うタイプのパソコンです。画面が大きく排熱がしやすい構造のため、ノートパソコンに比べて故障しにくいという特徴を持っています。
一方、ノートパソコンはノートのように折りたたんで持ち運びできるパソコンです。小型で簡単に動かすことができるため、どんな場所でも気軽に使えるという利点があります。
いつも決まった場所で使用する方はデスクトップパソコン、外出時や家の中でも好きな場所で使いたい方はノートパソコンを購入するのがおすすめです。
また、ほかにもタッチパネルで操作できる、携帯用のタブレットパソコンと呼ばれるタイプもあります。
3-2.メーカー製かBTOパソコンか
メーカー製のパソコンを買うか、BTOパソコンを買うかという選択肢も重要なポイントです。
メーカー製のパソコンは、きちんとした家電メーカーが造っているため信頼でき、サポートも充実しています。ただし、BTOパソコンと比較すると価格はやや高めなのが難点です。
BTOパソコンとは「受注生産されるパソコン」のこと。パソコンショップなどを通じて自分の好きなように各パーツをカスタマイズできるパソコンです。安いパーツを選べばその分全体の価格を抑えられるため、安く手に入るという魅力があります。一方、信頼性ではバックボーンのしっかりしているメーカー製パソコンに及ばない面も。
3-3.不要になったパソコンの処分方法
パソコンを買い替えるにあたっては、不要になったパソコンを処分しなければいけません。方法としては「自治体に回収してもらう」「販売店に回収してもらう」「不要品回収業者に依頼する」といった方法があります。
自治体による回収では、指定の回収場所に不要になったパソコンを持ち込むことで処分してもらうことが可能です。ただし、特定の日時しかやっていないことが多いため好きなときに利用することはできません。
パソコンの販売店に不要になったパソコンを持ち込むことで、回収してもらうこともできます。しかし、買い替えに伴う回収しかしてくれないところが多いため、いらなくなったパソコンが複数台あるような場合は注意が必要です。
不要品回収業者とは、いらなくなった家電や家具を回収してくれる業者のこと。家まで引き取りにきてくれるため、持ち運びが難しいデスクトップパソコンを処分する場合に便利です。パソコン以外の家電や家具も引き取ってくれるため、家中の不要品をまとめて処分してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はパソコンの買い替えを考えている方のために、パソコンの買い替え時期と買い替える上での注意点をご紹介してきました。全体の流れを復習しておきましょう。
- パソコンを買い替えるべき時期はどのくらいか
- パソコンの買い替えを検討したい症状
- パソコンを買い替えるときの注意点
パソコンの買い替えは「使用できなくなる前に換える」のが鉄則。大事なデータを失ってしまわないために、早め早めの交換を心がけておきましょう。