
プリンター廃棄で損しない!リサイクル・引き取りなど賢い処分方法
最近では、パソコンとセットでプリンターを持ってらっしゃる方がほとんどだと思います。写真や年賀状の印刷など、家庭用プリンターの役割はご家庭それぞれです。プリンターの寿命はインクヘッドの消耗(印刷枚数)によって決まるため、平均寿命は何年と一概には言えません。しかし、デザイン製や部品供給などを考慮してプリンターの使用期間は約5年として設計されることがほとんどです。今は安いプリンターがたくさん販売されているので、修理に出すよりも新しいプリンターを買ったほうが安いということもありますよね。
ですが、新しいプリンターを買ったときに困ってしまうのが、古いプリンターの処分です。今まで使っていたプリンターはどのように処分すればよいのでしょうか。今回は、プリンターを楽に処分できる方法や、回収方法をご紹介します。
- プリンターは一般ゴミ?粗大ゴミ?リサイクル品?
- プリンターの内部データは大丈夫?
- ゴミとしてプリンターを廃棄処分するには?
- プリンターの処分~家電量販店の下取り編
- プリンターの処分 ~リサイクル・買い取り編
- プリンターの処分~回収業者編
- プリンターの処分に関するよくある質問
- まとめ
ぜひ、記事の中からプリンターの処分についての解決策を見つけてください。
1.プリンターは一般ゴミ?粗大ゴミ?リサイクル品?
プリンターって、ゴミ袋に入れて一般ゴミとして捨てるには大きいような気がするし…かといって粗大ゴミというには小さいような…。などなど、プリンターの処分方法ってちょっと悩んでしまいがち。そこで、プリンターの処分方法の取り扱いについてご説明します。
※以下の法律は2016年7月現在のものです。
1-1.プリンターとパソコンの処分方法の違い
- 家電リサイクル法
- 小型家電リサイクル法
- 資源有効利用促進法
により、リサイクルすることが法律で義務付けられている家電があります。
1-1-1.家電リサイクル法
対象品目
- 冷蔵庫
- テレビ
- 洗濯機/衣類乾燥機
- エアコン
処分方法
郵便局や家電量販店を利用し、リサイクル料金を支払い、回収してもらう必要がある。
1-1-2.小型家電リサイクル法
対象品目
- プリンター
- パソコン
- 携帯電話
- デジタルカメラ
- デジタルオーディオプレーヤー
- 電子辞書
- ゲーム機
- 電源アダプター
- 他多数
処分方法
各自治体が設置している回収ボックスに持ち込むか、直接回収場所まで持ち込んでください。民間の事業者によるサービスを利用する方法もあります。
1-1-3.プリンターはゴミとして捨てることができる
プリンターは小型家電リサイクル法の対象品ですが、小型家電リサイクル法に基づいた処分方法は強制ではありません。そのため、自治体が定めたゴミとして処分することができます。
1-2.事業用プリンターの処分方法
家庭用プリンターがゴミとして処分できるのに対し、事業用プリンターは産業廃棄物として扱われるため、ゴミとして処分することができません。事業者は、プリンターを産業廃棄物として責任を持って処分するか、産業廃棄物処分を認可された業者に委託をして処分してもらう必要があるのです。ほとんどの企業が自社で産業廃棄物処理などできませんので、多くは後者の委託処分を手配することになります。
1-3.プリンターのゴミの分別は?
プリンターは不燃物・粗大ゴミのいずれかで処分されます。自治体によって分別が異なりますので、市や区のHPにゴミの分別項目を必ず確認してください。
プリンターは珍しい品目ではないのでHPに載っているはずですが、万が一わからなければ自治体のゴミ処分担当に電話をするとすんなり教えてもらえます。プリンターを粗大ゴミとして取り扱っている自治体が多いです。
1-4.インクカートリッジはリサイクルボックスへ
プリンターを処分する際は、インクカートリッジやトナーカートリッジを家電量販店やスーパーマーケットなどのリサイクルボックスに入れましょう。キヤノンやエプソンなどメーカーごとにリサイクルボックスが用意されていることが多いです。純正品以外のインクカートリッジはリサイクルボックスに入れてはいけません。自治体のルールにのっとって、可燃ごみや不燃ごみとして処分しましょう。
2.プリンターの内部データは大丈夫?
2-1.プリンターによってはデータが内部に残ってしまう
職場で使用する複合機などはデータが蓄積されますが、一般的な家庭用プリンターでしたら、プリンター本体にデータが残ることはまずありません。
しかし、超高画質の大判プリンターなど、HDDがついているプリンターにはデータが残る可能性があります。
2-2.プリンターのデータ チェック方法
まずは使っているプリンターの仕様を確認し、メモリーが搭載されているかを確認します。家庭用プリンターには「メモリー」の項目自体がありませんので、ないことが確認できればOKです。「ハードディスク」「内蔵メモリー」などの項目がある場合はプリンター内にデータが残る可能性があります。
2-3.プリンター内のデータを削除する必要性
プリンターに個人情報や、人に知られたくない情報が残ってしまっている場合は、データを削除してから処分する必要があります。特に、個人事業主の方は顧客情報などが残っていると情報漏えいにより事業に致命傷が残る可能性もありますので十分気をつけてください。
2-4.プリンター内のインクリボンのワナにも注意
今ではなかなか珍しいですが、インクリボンや熱転写で印刷するタイプのプリンターを処分する場合、中身のインクリボンなどをすべて廃棄処分してください。
多目的バサミで切ったりテープでぐるぐる巻きにしたりと、物理的に破壊するような処分方法が望ましいです。
また、USBメモリーやSDカードなどを刺しっぱなしにしていないかも確認する必要があります。案外、論理的なデータよりも、物理的なもののほうが見逃しがちですので、きちんと中身まで付属物が残っていないかを確認してから処分するようにしましょう。
3.ゴミとしてプリンターを廃棄処分するには?
自分でプリンターを捨てるには、自治体のルールにのっとった捨て方をする必要があります。
3-1.プリンターの自治体回収について
プリンターはゴミとして処分することができるので、まずは自治体がプリンターを何ゴミとして取り扱っているのかを確認しましょう。基本的には粗大ゴミとして取り扱っている自治体がほとんどですが、不燃ゴミとして取り扱っているところもあります。
3-2.プリンターを自治体に回収してもらう方法
不燃ゴミの場合は指定のゴミ袋に入れて捨てます。(インクカートリッジはリサイクルボックスへ→「1-4.インクカートリッジはリサイクルボックスへ」をご参照)
粗大ゴミとして取り扱っている場合は、事前に市区町村に問い合わせをしてから申請(粗大ゴミシールや処理券を購入)し、プリンターに貼りつけて指定日にゴミ収集場所に捨てます。
3-3.プリンターを自治体に回収してもらう際の注意点
粗大ゴミとして処分するためには、粗大ゴミシール代としておよそ300~1,000円かかります(自治体とプリンターのサイズによる)。粗大ゴミ代が高い大きなプリンターに安いシールを貼って出したり、申請をせずにシールだけ貼って出したりすると回収してもらえないことがあるので気をつけましょう。
3-4.プリンターを自治体に回収してもらうメリットとデメリット
粗大ゴミとしての処分は安いうえに申請も楽です。しかし、粗大ゴミの回収日の頻度が少ない地域では、回収日まで数日待たなければならないので、急いでプリンターを処分したい方には不向きの方法かもしれません。
4.プリンターの処分~家電量販店の下取り編
新しいプリンターを購入するため古いプリンターを処分したいという場合には、プリンターの購入時に家電量販店で下取りをしてもらえることもあります。
(2016年7月時点)
4-1.プリンターの家電量販店下取りについて
下取りを前提に、店舗でプリンターを買うのであれば、ビックカメラが妥当かと思います。
店舗での購入が条件ですが、8,000円以上のプリンターを購入すれば配送時に古いプリンターを無料で持っていってくれるのです。動作しないプリンターでもOKなので、故障したプリンターを粗大ゴミで出す分のシール代と、ゴミ捨て場に持っていく労力が節約できます。
ヤマダ電機・ヨドバシではプリンターは下取り対象となっていません。
4-2.プリンターの通販業者の下取りについて
基本的に、キヤノン、エプソンなど大手メーカー通販では下取りはおこなっておりません。(2016年7月現在)
しかし、キヤノンでは古いプリンターの下取りはしていないものの、CANON iMAGE GATEWAYという会員サービスに入会すると
- 新しいプリンター(PIXUS MG6930)定価26,784円
- 本体保証2年
- オンラインショップクーポン(※)
の3つを16,200円で購入することができます。(2016年7月現在)
※未使用インクカートリッジを1本あたり300円相当のオンラインショップクーポンに引き換えサービス。(最大10本まで。)
インクカートリッジは、ネットオークションでも値段が上がりにくいため、古いプリンターで使っていた未使用インクを無駄にしたくない方にはオススメです。
4-3.プリンター下取りの手数料など
上記以外では、手数料を払えば下取りをしてくれる業者も。
たとえばジャパネットたかたでは、商品の購入時に540円の手数料と、運搬料金を支払えば古いプリンターを下取りしてくれます。
4-4.プリンター下取りのメリットとデメリット
総合的に、プリンターの下取りはあまりお得感がありません。粗大ゴミで出す料金が安いので捨ててしまったほうが安いです。
もし家までプリンターをとりに来てほしい場合や、新しいプリンターを発送するついでに古いプリンターを持っていってもらいたいという場合は、業者の下取りを使ってもよいでしょう。
5.プリンターの処分~リサイクル・買い取り編
比較的新しく、まだ使えるプリンターは処分するよりも買い取ってもらうのがオススメです。粗大ゴミ料金や、下取り手数料を払わなくてすむばかりか、買い取り額分の収入が得られます。
5-1.リサイクル・リセールが可能なプリンターとは?
相場から見て、製造5年以内のプリンター(正常稼働するもの)が買い取り対象となります。新製品が出やすい家電ですので、旧式のプリンターは買い取ってもらえないか、買い取ってもらえても二束三文になることが多いです。
5-2.プリンターのリサイクル方法
ハードオフなど、家電取り扱いのあるリサイクルショップへ持ち込む方法があります。
持ち込む前に電話で型番を伝えておくと、買い取り対象がわかるので、無駄足を避けたければ電話で確認してみましょう。もちろん、型番としては買い取りOKでも、店舗へ直接持ち込んで現物を査定してもらった際に状態が悪かったり、リサイクルショップの条件に合わなかったりすると持ち帰ることになってしまいます。
5-3.プリンターをリサイクルするときの注意点
リサイクルショップではプリンターの簡単な動作確認はしますが、データ廃棄は行わない、もしくは見逃す場合があります。そっくりそのまま人の手に渡る可能性がありますので、プリンターのデータ廃棄は確実におこなっておきましょう。
また、箱や印刷トレイなどの付属品がない場合は値段が下がることがあります。
インクカートリッジや印刷用紙などの消耗品は買い取り対象にならず、買い取り価格のおまけにもなりませんので、捨てるつもりでなければ消耗品は抜いておきましょう。
6.プリンターの処分~回収業者編
買い替えでない場合、家にいながらにしてプリンターを処分するためには回収業者を頼るしかありません。時間がかからず一番楽な方法ですが、悪徳業者にひっかからないよう十分気をつけてください。
6-1.プリンターの回収業者選びのポイント
無料回収を謳(うた)っている回収車は、ほぼ悪徳業者である可能性があります。「壊れていても~かまいせん~」のアレです。
体をあまり動かせないお年寄りや、ひとり暮らしの気が弱い女性を狙った詐欺だと思ったほうがよいでしょう。
回収を業者に依頼する場合は、無料見積もりをしてくれる(キャンセルしても料金がかからない)業者がオススメです。なかには、無料で家に来てもらって見積もりをしてもらい、金額に納得がいかなければそのまま帰ってもらうという業者もあります。
6-2.プリンター処分に回収業者を使うメリット・デメリット
ゴミ捨て場やリサイクルショップにプリンターを持っていく手間が省けます。重たく運びにくいプリンターを処分したい場合は回収業者の利用がオススメです。
しかし、プリンター回収の処分費用や運送料が発生しますので、粗大ゴミとして捨てるよりも高額になる場合があります。
6-3.プリンターを回収業者に回収してもらう場合の料金
プリンターは、粗大ゴミなら300~1,000円で捨てられますので、回収業者に頼む場合は手間賃だとして考慮しても2,000~3,000円が妥当かと思います。
プリンターの大きさで回収料金を設定している業者や、型番によっては買い取りをしてくれる業者もあるので、買い取りがだめなら回収という流れを作っておくと時間的な無駄が省けるでしょう。
6-4.回収業者のプリンター回収方法
HPの問い合わせフォームや電話で、プリンターを回収しにきてくれる日を決めます。
問い合わせフォームや電話で、プリンターの型番や状態を問われることもありますのであらかじめ控えておきましょう。
郵送によって回収できる業者もあり、その場合は自分で梱包(こんぽう)する必要があるため段ボールや送り状を調達する必要があります。
7.プリンターの処分に関するよくある質問
7-1.プリンターと一緒にパソコン周りの機器を処分したい
パソコンは「1-1-3.資源有効利用促進法」により、処分方法がプリンターよりもやっかいです。そのため、パソコンも一緒に捨てたい場合や、捨てたいものの数が多い場合は、回収業者にまとめて持っていってもらったほうが総合的に安く楽にすむ場合もあります。
7-2.10年前のプリンター。まだまだ使えるけど買い取ってもらえないの?
機能面を満たしていても、古いプリンターは保証が切れていたり、性能が古かったりするため需要がありません。また、アンティーク家電の部類でもないので買い取りは難しいでしょう。
7-3.プリンターを分解して不燃ゴミで処分したい(粗大ゴミ代を払いたくない)
プリンターの分解は、メーカーにより認められていません。危険なうえに、分解してもそこまで体積は減らないので、労力>粗大ゴミ代となる可能性が非常に高いです。
7-4.使いかけのインクカートリッジ・印刷用紙も処分したい
残念ながら、使いかけのインクカートリッジは、まずお金になりません。リサイクルボックスに入れるか、欲しがっていて手渡しできる人がいたら譲りましょう。
印刷用紙は、古紙回収に出せばきちんと自治体がリサイクルしてくれます。(自治体に確認しましょう。)
7-5.処分するプリンターの需要を知りたい
型番で検索すると、通販サイトでの販売価格や、ネットオークションの履歴を見ることができます。まったく同じ型番がなくても、近い年代や似た仕様のプリンターが落札されていれば、だいたいの落札相場の参考になるのではないでしょうか。(想像より安くて驚くと思います。)
しかも、この落札価格はあくまでネットオークションでの相場ですので、リサイクルショップや、業者買い取りではさらに値段が下がる可能性があります。あくまで参考程度に見てみるとよいでしょう。
8.まとめ
いかがでしたでしょうか。
プリンターといえど消耗品ですので、いつかは処分しなければならないときがきます。なるべく安く、楽に処分できるよう、自分にあった処分方法で正しくプリンターを処分してください。