
困ったを全解決! 実家の荷物整理・片付けのポイントと具体的方法まとめ
高齢化や片付けブームの影響から、実家を片付けたい・荷物整理をしたいと考えている子世代が急増してきています。テレビや雑誌などでも「実家を片付ける」「親の部屋を片付ける」という特集が組まれるほどです。実家の片付けには、自分の部屋の片付けにはないさまざまな困難があります。ものを捨てられない・親が捨てさせてくれない、家が遠いため何度も往復できない、などの悩みを持っている方も多いはずです。そこで今回は、実家の片付けや荷物整理のヒントになる情報や、遺品整理のコツについてもご紹介します。
- 実家の荷物整理・片付けが必要な場面とは?
- 実家の荷物整理・片付けの問題点や事例
- 実家の荷物整理・片付けのヒントと心構え
- 実家の荷物整理・片付けを自分で行う
- 実家の荷物整理・片付けを業者へ依頼する
- 実家の荷物整理・片付けについてよくある質問
実家の荷物整理をしたい・部屋の片付けのポイントを知りたいという方はぜひ最後まで読んでみてください。
1.実家の荷物整理・片付けが必要な場面とは?
まずは、実家の荷物整理や片付けが必要になる場面についてまとめました。
1-1.親の死亡
親が亡くなった際、遺品整理や片付けを行うことになります。父が亡くなり、母が1人暮らしをする場合(その逆)や、もともと1人暮らしだった親が亡くなった場合、または、同居していた親が亡くなった場合など、パターンはさまざまです。パターンごとに遺品整理や片付けの方法が異なるでしょう。たとえば、家を引き渡すためにまるごと片付けるのか、今後暮らす親のために荷物を減らすのか、などです。
1-2.老人ホーム・施設などへ入居する
親が老人ホームや施設へ入居する場合も、実家の荷物整理が必要になります。老人ホームへ持ち込めるもの・処分するもの・実家へ置いておくものなどを分類したり運搬したりすることとなるでしょう。
1-3.高齢の親の片付けの手伝い
高齢の両親が住んでいる実家を、子供が代わりに片付けるのは珍しいことではありません。高齢になると、体力的に片付けられなくなったり、ものを捨てられない性分になったりするものです。特に、ものを捨てられない親の場合は、捨てる説得をするのに一苦労するでしょう。
1-4.生前整理・老前整理
まだ元気なうちに生前整理(老前整理)をする親世代の方も増えてきています。生前整理は、老後や死後に遺族に迷惑をかけないため、そして、自分の残りの人生を豊かに過ごすといった目的もあるのです。とはいえ、1人では整理が大変なため、力仕事やものの処分・運搬などは子供に依頼する方も多くいらっしゃいます。生前整理を親子で一緒に行うことで、ものと向き合い思い出を語り合うこともできるでしょう。
2.実家の荷物整理・片付けの問題点や事例
前述のとおり実家の荷物整理や片付けには、さまざまな問題があります。具体的な問題点について、それぞれ詳しく見ていきましょう。それぞれの解決策や考え方は次項でご紹介します。
2-1.ものが捨てられない
実家には、思い出の品が多いため、簡単に捨てられるものばかりではないでしょう。特に、子供の成長が感じられるものや、夫婦の思い出の品、人からいただいた記念品などは捨てにくい傾向にあります。また、親の死後に遺品整理をする際は、亡くなった親の思い出や形見となるものなど、手放せないものも多くあるはずです。
2-2.実家が遠く何度も往復できない
実家をまるごと片付けようとなると、1日や2日では終わりません。ものを分類したり粗大ゴミの手続きをしたりと、日数がかかってしまうものです。アパートやマンションなどでも1週間以上、一軒家の片付けとなると1か月以上かかることもあるでしょう。中には、半年~1年かかっても終わらないという方もいらっしゃいます。実家から遠く離れて暮らしていると、何度も往復するのは困難でしょう。
2-3.処分するものが多く、手続きや運搬が大変
大きく重い家財類は、自治体の粗大ゴミ処分に出したり、買取・リサイクルショップなどに持ち込んだりする際、運搬が大変です。車は必須でしょう。積み上げ積み下ろしにも人手が必要です。また、粗大ゴミ申請をしてから捨てられるようになるまでは、早くても1週間ほどかかります。
3.実家の荷物整理・片付けのヒントと心構え
前項の問題に対するヒントや心構えなどをご紹介します。
3-1.残すものを決める
捨てる作業は、誰でもストレスを感じるものです。特に、親は、子が子のものを捨てることにに対して、強いストレスを感じると言われています。実家に置いておいた自分のものの処分は持ち帰ってからこっそり捨てるなど、気を使いましょう。そして、なんでもかんでも「捨てよう」というのではなく、何を実家に残しておきたいかを考えながら片付けを進めるとよいでしょう。また、捨てる場合の判断は親にしてもらってください。子が勝手にものを捨てると、捨てる作業自体に拒否反応が出てしまい、子にまったく手を付けさせてもらえないこともあります。
3-2.業者に依頼し作業を分担する
ものの分類は自分たちで行い、不用品の運び出しや回収の部分はプロに依頼するという方法があります。ものの分類だけなら親だけでもできるでしょう。もちろん、1,2日訪問して親子で一緒に考えてもOKです。残すものと手放すものが決まったら、業者に依頼して一気に処分します。遠方に住んでいる場合は、帰省のための往復にかかる交通費を計算し、業者の料金と比較してもよいでしょう。
3-3.出張回収・買取を依頼する
大量の家財・大きく重いものの運搬・回収・買取は、プロに依頼する手もあります。自宅に出張してもらえるサービスを利用すれば、家の中から家財類を運び出し、軽トラックや大型トラックなどに積み上げてもらえるのです。力作業ができない方にもマッチしているサービスと言えるでしょう。
4.実家の荷物整理・片付けを自分で行う
次に、実家の荷物整理や片付けを自分で行う方法などについてご紹介します。
4-1.実家の片付けを始める時期・タイミング
実家の片付けについて、時期やタイミングをご紹介します。
- 遺品整理:死後1週間くらい、もしくは四十九日法要が明けてから
または、賃貸物件など退去日・明け渡し日がある場合はその日に合わせて - 老人ホーム・施設への入居:施設などと相談し入居日に合わせて
- 片付けの手伝い:特に期限なし
- 生前整理:親から依頼があったらすぐに
4-2.実家を自分で片付ける方法
具体的な片付けの流れをご紹介します。
4-2-1.目的を決める
実家の整理をする前に、まずは片付けの目的を決めましょう。具体的な目的の例についてご紹介します。
- 実家を空にする
- 両親がけがをしないよう、ものが少ない安全な家にする
- どこに何があるか分かるような家にする
- 実家に帰りたいと思えるような家にする
- 施設に持ち込むものを厳選しスーツケースに収める
上記のヒントを参考に、自分のゴールを決めてみてください。
4-2-2.スケジュールを立てる
ゴールが決まったら、スケジュールを組みます。明け渡し日など期限がある場合は逆算しましょう。また、期限がない場合でも1か月以内に(もしくは何回の訪問で)終わらせるなど、ある程度の締め切りを自分で設定するとよいでしょう。
4-2-3.ものを分類・処分する
残すもの・処分するものを大まかに決めていきます。先に大物に手を付けたほうが、部屋が広くなり作業がしやすくなるうえに、達成感が味わえるためおすすめです。思い出のものや判断に時間がかかるものは後回しにしましょう。主な処分方法は以下のとおりです。
- 自治体回収に出す(一般ゴミとして捨てる・粗大ゴミとして捨てる)
- 買取やリサイクルに出す
- 不用品回収業者などに回収してもらう
4-3.片付けやものの処分でストレスをためないポイント
片付けや整理では、捨てることに焦点を当てすぎないようにしましょう。たとえば、遺品整理の場合は「どのようなものを残して親を偲(しの)びたいか」といったことを考えてみるのがおすすめです。また、生前整理や片付けの手伝いの場合は「親はどのような家で生活をしたい(してほしい)か」など、未来のことに目を向けると、片付け中も気が滅入ったりストレスがたまったりすることをふせげます。
5.実家の荷物整理・片付けを業者へ依頼する
次に、実家の片付けを業者に依頼する方法などについてご紹介します。
5-1.業者を利用するメリット・デメリット
片付け業者を利用するメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。
5-1-1.メリット
- 一気に片付けができる
- 運搬など力仕事を任せられる
- 親族や知人に手伝いを依頼する必要がなくなる
- 帰省にかかる時間や交通費などが節約できる
- 買取価格が付けば、回収費用と相殺できる
- 粗大ゴミ申請や、持ち込みの手間などが省ける
5-1-2.デメリット
- 回収費用・手数料がかかる
- 業者を慎重に選ぶ必要がある
5-2.片付け業者を利用する流れ
片付け業者への依頼方法や片付けまでの流れをご紹介します。
- 無料問い合わせ・見積もり依頼
- 訪問日相談
- 訪問
- 片付け・不用品の運び出し・買取品の査定
- 料金精算
- (業者によって)寺院などで遺品の供養
5-3.片付け業者の選び方
片付け業者にもいろいろなところがあります。選び方のヒントやポイントをご紹介しましょう。
- 料金が分かりやすい
- 古物商許可などの資格を持っている
- 無料で見積もりや相談が依頼できる
- 出張回収を行っている
- 買取業務も行っている
- ハウスクリーニングも行っている(必要があれば)
- 遺品整理業務を行っている(遺品整理の場合)
5-4.悪質業者に注意!
上記の選び方を参考にし、悪質な業者にひっかからないように注意しましょう。たとえば、街頭を巡回している無料廃品回収車や、依頼していないのに訪問・営業に来る業者などは避けたほうがよいでしょう。少しでも怪しいと感じたら、営業資格や営業所など身元をしっかりチェックしてください。また、見積もりなど料金にかかわることは書面・データなど、あとに残るものでもらうようにしましょう(口頭・電話だけはNG)。
6.実家の荷物整理・片付けについてよくある質問
Q.実家がゴミ屋敷のようになってしまったのですが
A.片付け業者は、ゴミ屋敷のように大量に不用品がある家でも対応できます。大型トラックで訪問し、プロによって迅速に不用品を回収するため、1日で終わらせることもできるでしょう。
Q.不用品の買取価格をアップするには?
A.買取してもらう商品は、新品に近いほうが、買取額がアップします。できるだけきれいに掃除しておき、外箱や付属品があればそろえておいてください。また、小出しに買取に出すよりも、まとめて出したほうが高額査定となりやすいでしょう。
Q.相続や遺品・実家の片付けの注意点は?
A.遺品・遺産が多く、親族とトラブルになる可能性が少しでもある場合は、あらかじめ弁護士に依頼しておきましょう。また、借金・負債などがあり相続放棄を考えている場合は、遺品に手を付けてはいけません。遺品を売ったり処分したりした時点で、相続を認めたことになり、放棄が難しくなるでしょう。
Q.遺品整理にかかる費用はどのくらいですか?
A.遺品整理は、ワンルームや1DKで5万円~、2LDKで15万円~、3LDK以上や一軒家では30万円程度かかります。ただし、不用品の回収処分だけなら、軽トラック積み放題などのパック料金で1万円~2万円程度で済むこともあるでしょう。不用品の数や買取できる家財の数などの料金に影響してきます。多くの業者が無料で見積もりを行っているので、一度依頼してみるとよいでしょう。
Q.遺品整理や回収費用を安くおさえるには?
A.複数の業者に見積もりを依頼し、比較しましょう。初期費用が安くても、オプション料金などで高くなる場合もあるため、料金だけでなくサービス内容(費目)もしっかりチェックしてください。WEBなどで売りたい家財や部屋の写真をアップロードすることで、より正確な見積もりを取れることもあります。
まとめ
実家の荷物整理・片付けについてご紹介しました。実家の片付けに悩んだときは、ぜひ今回ご紹介した内容を思い出してください。