
パソコンの情報が漏洩する原因とは? 流出を防ぐポイントをご紹介!
パソコンには、名前・住所・電話番号などの個人情報から写真・ファイルなどたくさんの大切なデータが含まれています。これらのデータをきちんと消去して処分しなければ、情報漏洩(ろうえい)のおそれがあるのです。大切なデータが外部に流出することで、多大な悪影響を受けることになります。データが流出した後は対処のしようがないため、きちんと消去することが大切です。そこで、本記事では、パソコンの情報漏洩対策や処分時の注意点などを説明します。
この記事を読むことで、パソコンの情報漏洩を防ぐための方法と対策ポイントが分かります。気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
1.パソコンの情報漏洩について
まずは、パソコンの情報漏洩がどういうものか基礎知識を深めていきましょう。
1-1.どういうものか
内部の機密情報などが外部に漏れてしまうことを「情報漏洩」といいます。パソコンが普及してからは、情報も保存・管理しやすくなりました。しかし、きちんとセキュリティー対策を行っていないと、パソコン内部に含まれているデータが外部に流出してしまいます。
1-2.企業の場合~実例・パターン~
企業が顧客情報を流出してしまったというニュースを耳にしたことがあるでしょう。某メーカーは、外部からの不正アクセスによって、取引先や顧客情報が流出してしまいました。また、ある企業は、立ち寄った店でパソコンを紛失した結果、情報漏洩という大事件に発展したのです。情報漏洩が起きるパターンはさまざまですが、いずれにせよ対策がきちんとなされていなかったのが原因といえます。
1-3.個人の場合~実例・パターン~
個人のケースで多いのが、処分時にパソコン内のデータをきちんと消去していなかったことです。要らなくなったパソコンをそのまま処分すると、含まれているデータが悪用される可能性があります。そのことを知らずに処分してしまい、情報漏洩につながりました。
1-4.危険性
事例を見て分かるように、情報漏洩は自分の個人情報だけでなく、周囲の情報まで流出するおそれがあります。特に、企業・会社で使っているパソコンには、内部の機密情報・顧客の個人情報・取引先の情報まで含まれているでしょう。自分たちだけの問題だけでなく、会社の信用問題につながります。
また、個人の場合は、インターネットを使用してネットショッピングをすることもあるでしょう。その際に使用したクレジットカード情報も流出してしまいます。
1-5.現状・問題点
国が注意を呼びかけていても、パソコンの情報漏洩は増え続けています。特に、近年は、コンピューターウイルス、ウェブ・ネット経由での情報漏洩が増加中です。インターネットの使用率が上昇するたびに、それらを利用して情報を抜き出そうとする悪質者も増えています。今まで以上に、セキュリティー対策を強化する必要があるでしょう。
2.パソコンの情報漏洩の原因について
では、具体的に、パソコンの情報漏洩の原因をチェックしておきましょう。原因が分かれば、適切な対策を立てることもできます。
2-1.ウイルス感染
前述したとおり、最近増えているのが「ウイルス感染」による情報漏洩です。たとえば、ネットワークからダウンロードしたファイルを解凍したらウイルスに感染したというケースが増えています。ウイルスに感染すると、パソコン内部の情報が筒抜けになってしまうのです。ウイルス感染を防ぐためには、セキュリティーソフトの導入が必要となります。
2-2.自分で発信してしまう
外部からのウイルス感染だけでなく、自分で情報を発信してしまうケースもあります。たとえば、「フィッシング詐欺」です。フィッシング詐欺とは、実在する金融機関・企業などを偽った電子メールやウェブサイトで情報を抜き取ることを指しています。取引先からのメールだと思って開くと、パソコン内部の情報が筒抜けになるというケースです。電子メールでフィッシングサイトに誘導するおそれもあるため、知らないメールアドレスは安易に開かないようにしましょう。
2-3.そのほか
ほかには、パソコン内のデータをUSBメモリーなどの記録媒体に保存して、職場から勝手に持ち出すことです。記録媒体を紛失したり、盗難に遭ったりすれば、情報漏洩につながります。個人情報の持ち出しは、職場のルールに従ったとしても避けるべきでしょう。
また、定期的にパスワードを変更していない・ファイル共有ソフトの利用・セキュリティーソフトを導入または更新していないことも情報漏洩の原因です。
3.パソコンの情報漏洩対策について
原因を理解した上で、パソコンの情報漏洩対策を説明していきたいと思います。企業・個人それぞれでできることをチェックしてください。
3-1.対策の必要性
情報漏洩対策は、大切なデータを外部へ流出させないための必要な処置です。きちんと対策していれば、いざというときでもデータを守ることができます。1度流出してしまうと取り返しがつかないので、どうすれば情報漏洩を防ぐことができるのか考えて実行することが大切です。
3-2.個人でできること
まずは、セキュリティーソフトを導入しましょう。おそらく、パソコンを購入する際に「セキュリティーソフトの利用」をすすめられるはずです。「お金がかかるから」と断る方もいますが、セキュリティーソフトを導入すれば、情報漏洩対策となります。また、導入した後も、常に最新の状態に更新することが大切です。次から次へと新種のウイルスが現れるため、更新が重要となります。パソコン販売店や家電量販店に行くと詳しく教えてもらえるので尋ねるとよいでしょう。
3-3.企業での対策
企業の情報漏洩を防ぐポイントは、個人情報漏洩への取り組みを行うことです。内部にセキュリティーポリシーや実施要領をしっかりと明示し、すべての従業員が実施しなければなりません。また、従業員に対する定期的な教育も必要です。「自分が起こしてしまう可能性がある」ということを、意識づけていかなければなりません。ほかにも、以下のポイントに注意してください。
- ウェブサイト・ソフトの脆弱(ぜいじゃく)性対策を実施する
- 従業員がインストールできるソフトを制限する
- 個人情報に対するアクセス制限を行う
- セキュリティー事故発生時の対応手順を明確にする
3-4.そのほか・注意点
個人・企業いずれにしても、情報漏洩の危険性をしっかりと認識することが大切です。そして、どうすれば情報漏洩が防止できるのか、対策について考えることも必要となります。「自分は大丈夫」「情報漏洩しない」という思い込みから情報漏洩につながるおそれがあるため、注意してくださいね。
4.パソコン処分における情報漏洩対策とは
要らなくなったパソコンを処分する際は、情報漏洩対策が必要不可欠です。しかし、どのように対策を立てていけばよいのでしょうか。
4-1.パソコン上にある情報(データ)とは
パソコン上には、さまざまなデータが残っています。たとえば、名前・電話番号・住所などの個人情報から、写真・ファイル・ダウンロードしたゲームのIDやパスワード・クレジットカード情報などです。企業で使っているパソコンなら、機密情報・未発表の企画内容・取引先の情報・顧客情報など大切なデータが含まれているでしょう。
4-2.データ廃棄について
パソコンを処分するときはもちろんのこと、友人や知人に譲る・パソコンやハードディスクを売るときもデータを消去しなければなりません。データを完全消去することで、情報漏洩を防ぐことができます。パソコン内に入っているデータを悪用されないためにも、データ廃棄が必要です。
4-3.データ廃棄の方法
個人と業者それぞれのデータ廃棄方法を紹介します。
4-3-1.個人の場合
個人でデータを消去する場合は、専用ソフトを使用するか、ハードディスクを取り出して物理的に破壊する2つの方法があります。データ消去専用ソフトは、パソコン販売店・家電量販店などでも購入できるものです。ソフトを起動し操作するだけで、パソコン内部のデータが完全消去できます。物理的破壊は、ハードディスクのガラス部分をカッターやカナヅチで傷つける方法です。破片が飛び散りケガをするおそれもあるため、十分に注意してくださいね。
4-3-2.業者の場合
自分での消去が不安な方は、業者のデータ消去サービスを利用してください。パソコンの処分を行っている業者の中には、データ消去を受けつけているところがあります。自分で行う手間と時間が省けるため、安心かつスピーディーに処分できるでしょう。
4-4.注意点
初期化をしてデータ消去を行う方もいますが、初期化だけでは不十分です。初期化は、表面上のデータを消去するだけであり、パソコンの内部に残っています。そのため、復元ソフトを使用すれば、データが復活してしまうのです。完全に消去するためには、専用ソフトを用いた論理的消去か物理的破壊を行った上で、初期化をするのが理想的でしょう。
5.パソコンの情報漏洩に関してよくある質問
パソコンの情報漏洩に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。
Q.個人情報保護法とは?
A.正式名称は「個人情報の保護に関する法律」で、2005年に施行されました。企業が個人情報を守るために行わなければならないことをまとめた法律です。インターネットによる被害が増えてきたこともあり、2017年に改正されました。改正法は、スマホの普及を踏まえた上で、インターネットによる情報漏洩対策が中心となっています。
Q.情報漏洩の大多数を占める原因とは?
A.情報漏洩の原因はさまざまですが、その中でも大半を占めているのが「単純な人的ミス」です。たとえば、データの持ち出し・誤廃棄・操作ミス・メールの誤送信などがあります。つまり、1人1人がきちんと対策をして、情報漏洩に対する危機を高めていけば防止につながるというわけです。
Q.無料で使えるデータ消去ソフトが知りたい
A.インターネットから無料でダウンロードできる消去ソフトがあります。中でも、ドラッグ&ドロップで手軽にデータを復元不可能に削除できる「Freeraser」がおすすめです。ゴミ箱に捨てる感覚で利用でき、シンプルな操作性となっています。また、ハードディスクを完全消去できる「DESTROY」も人気のフリーソフトです。
Q.日ごろから意識してできる情報漏洩対策とは?
A.思い当たらないアドレスからのメールを開かない・データを持ち運ばない・セキュリティーソフトを導入し常に更新するなど、さまざまな対策を施すことができます。データの流出防止は、自分の意識を高めることで実現できるのです。ぜひ心がけてくださいね。
Q.業者選びのポイントが知りたい
A.不用品処分の実績があるか、スタッフの対応が丁寧で素早いか、データ消去サービスを実施しているかなど、複数の業者を比較してください。不用品&粗大ゴミの格安片付けを行っている「ダストネット」では、機密情報処理サービスを行っています。ぜひ1度、ご相談ください。
まとめ
いかがでしたか? パソコンの情報漏洩は、誰にでも起こり得ることです。「関係ないから」「自分は大丈夫だから」とあまく考えていてはいけません。いつ起こるか分からないからこそ、できるときに情報漏洩対策を行うことが大切です。企業の場合は内部で情報漏洩対策を定めたり、個人の場合はセキュリティーソフトを導入したりするなど、できることがたくさんあります。まずは、情報漏洩の危険と対策を行う必要性をしっかりと理解することが大切です。特に、パソコンを処分する際は、データが流出する危険が高まるので完全消去をしてから廃棄しましょう。