
エレクトーンの寿命はどのくらい?買い替えの目安や処分方法は?
一台でいろいろな音色で演奏が楽しめるエレクトーンは、ピアノに並んで人気の高い鍵盤楽器です。子どもの習い事としてだけでなく、大人の趣味として楽しんでいる方は多いでしょう。しかし、エレクトーンは電子楽器。いつか寿命が来ます。
そこで今回は、エレクトーンの買い替え時期についてご紹介しましょう。高価な楽器ですから、買い替えるタイミングに悩んでいる方も多いと思います。
また、不要になったエレクトーンの処分方法もご紹介しましょう。最近、エレクトーンの調子が悪いと思っている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
1.エレクトーンとはどんな楽器?
エレクトーンは、上下二段なった鍵盤と足で操作するベースをもった電子鍵盤楽器です。ピアノよりもいろいろな音色が楽しめて、シンセサイザーよりも多彩な演奏ができます。
また、ヘッドホンを使えば音を消せるのでマンションなどの集合住宅でも問題ありません。前述したように、子どもの習い事としてだけでなく大人の趣味としても人気があります。
2.エレクトーンの寿命は?
エレクトーンはピアノなどと違い、電気がなければ動きません。楽器であると同時に電化製品でもあるのです。ですから、調律さえしっかりと行っていれば、100年近くはもつピアノに比べると、やはり寿命は短いでしょう。毎日数時間使っていると、10年ほどで部品が劣化してきます。鍵盤を押しても音が出なくなったり、ボタンを押しても音が出なくなったりするのです。
また、今のエレクトーンは、フラッシュメモリーに音色やリズムを記録しておけます。この読み取り機能が壊れてしまったというケースも多いでしょう。さらに、電源部分が壊れてしまうこともあります。
3.古いエレクトーンでは演奏が不可能になる?
エレクトーンの寿命は使い方によって差が出てきます。演奏家などは毎日数時間エレクトーンを使いますから、10年前後で寿命がくるというケースも珍しくありません。しかし、週に何時間か使うくらいならば、20年以上前のものでも問題なく動くものもあります。
また、エレクトーンは電化製品でもありますから、古いものほど性能が劣るのです。エレクトーンは、1970年代に登場し、90年代までに大幅な進歩をとげました。現在のエレクトーンは90年代の製品をベースに音質や性能をアップさせたものです。ですから、古いエレクトーンほど満足な演奏ができにくいでしょう。エレクトーンの機能に全く問題がなくても、寿命を迎えることもあるのです。
4.エレクトーンの処分方法は?
では、不要になったエレクトーンはどのように処分すればよいのでしょうか? この項では、その一例をご紹介します。
4-1.自治体では回収不可能
エレクトーンは電子楽器の中で最も大きなものです。小さいものでも100キロは超えるでしょう。ですから、ほとんどの自治体で回収してはもらえません。「粗大ゴミ扱いしてくれないの?」という意見もあるかもしれませんが、電子部品も多いので難しいでしょう。ですから、引っ越しなどにかこつけてこっそり捨てていくと不法投棄になってしまいます。絶対にやめましょう。
4-2.販売店に引き取ってもらう
エレクトーンを買い替える場合は、古いものを販売店に引き取ってもらえるのです。古いエレクトーンが家にあるということを教えれば、販売店の方から「引き取りましょうか」と申し出てくれます。当日はすぐに運びだせるように、コードを抜いてまとめておいてください。
また、USBメモリーなどが刺さりっぱなしになっていないか確認しましょう。なお、ほこりなどを払っておくと、持ち出しがスムーズにいきます。
4-3.不用品回収業者に依頼する
エレクトーンを買い替える予定がないという方は、不用品回収業者に依頼しましょう。不用品回収業者とは、家庭から出る不用品を有料で回収してくれる業者のことです。ゴミの分別ルールが厳しくなっている地域が多いので、年々需要も高まっています。ただし、不用品回収業者でも、エレクトーンは回収していないところもあるのです。ですから、事前に「エレクトーンを回収してくれるのか」どうかを聞いてから申し込みましょう。
料金は回収業者によって異なりますが、エレクトーンは大きなものなので数千円~1万円以上が相場です。高いと思う方もいるでしょう。しかし、エレクトーンのような特殊なものを回収して処分してもらうのは、お金がかかります。
まれに、無料で回収いたしますという業者もいますが、人件費、運送費の名目でお金がかかることが多いのです。「できるだけ安く回収してほしい」という気持ちも分かりますが、相場と比べて極端に安い業者に依頼すると、トラブルに発展しやすいでしょう。ですから、たとえお金はかかっても評判のよい優良な業者に依頼することが大切です。
5.エレクトーンを寄付することはできるのか?
古いけれどまだまだ使えるエレクトーンを捨てるのはもったいない、という方もいるでしょう。「福祉施設や外国などに寄付できないのか?」と探す方もいると思います。しかし、エレクトーンが欲しいというところは少ないのです。
児童養護福祉施設などは、広さの問題もあり、大型の楽器は敬遠されるでしょう。学校施設はエレクトーンよりもピアノというところが多いです。幼稚園などもエレクトーンよりはオルガンで十分、というところがほとんどでしょう。
また、外国では電気の供給が不安定な国も少なくありません。ですから、電子楽器を寄付されても使えないというケースが多いのです。もし、「譲ってください」という方が見つかれば寄付するのもよいでしょう。しかし、いきなり現物を持って「寄付したいのですが」と申し出られても、断られることがほとんどです。
ミニコミ誌の「譲りますコーナー」などでやり取りをする方もいると思います。しかし、前述したようにエレクトーンは重くて大きい楽器です。業者に運んでもらうと運送料もかかりますので、不用意に「無料で譲ります」というとトラブルに発展するかもしれません。気をつけてください。
なお、古いエレクトーンでも90年代初めに作られた製品の場合は、中古として需要があることもあります。特に、グレードの高いエレクトーンは欲しがる方もいますので、リサイクルショップに相談してもよいでしょう。
おわりに
今回はエレクトーンの寿命や処分方法についてご紹介しました。
まとめると
- エレクトーンは電化製品でもあるので、毎日使っていると10年前後で寿命が来ることもある。
- 機能に問題はなくても、性能が古くなって寿命が来ることもある。
- エレクトーンは自治体では回収してもらえない。
- エレクトーンを引き取ってくれる不用品回収業者に依頼をするとよい。
- 相場より極端に安い回収料の業者には注意しよう。
ということです。
子どもが小さいときに習っていたけれど、今は誰も使わずに家でほこりをかぶっている。そんなエレクトーンは意外と多いのです。処分をするならば早めの方がよいでしょう。エレクトーンのように大型のものは、回収してもらうにしても搬出が大変です。特に、マンションなどの集合住宅の場合は、事前の準備もかかります。ですから、「そのうちに」などと思わず、不要になったら即処分しましょう。