
不要になった油はどうすればいい? 正しい捨て方を詳しく紹介!
自宅であげものなどをすると、油が大量に残ります。その始末に苦労しているという方も多いでしょう。油は、長期間保存できるようなイメージがありますが、一度使ったものは劣化しやすいのです。
そこで、今回は油の捨て方についてご紹介しましょう。また、賞味期限が切れた油を使うことの怖さや、油のリサイクル法などについてもご紹介します。油はいろいろと使い道が多いのです。ですから、きれいな油はただ捨ててしまうのはもったいないでしょう。油の捨て方に悩んでいるという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
1.油はどのくらいくりかえし使えるの?
料理をするときに、油は欠かすことのできない調味料です。特に、あげものをする場合は大きな鍋にたっぷりと油をはって使う方も多いでしょう。油をたくさん使うと、特にてんぷらなどは上手にあがるのです。しかし、困るのは調理した後。残った油の始末です。油は、流しにそのまま流すことはできません。排水管が詰まって大変なことになります。
また、それほど使っていない油ならば、汚れをこして再度使うという方もいるでしょう。しかし、これにも限度があります。油は、長期間保存ができるようなイメージがありますが、一度開封した油は急速に酸化するのです。さらに、酸化した油は体にとって有害になります。多量に食べると食中毒のような症状が出ることもあるでしょう。一度使った油は不純物が含まれているので、さらに酸化のスピードが速まります。ですから、一度使った油を再利用するのは1度までにしましょう。
油を保存する場合はポットのような口の広い容器よりもペットボトルのような容器に入れて、密閉しておくと長持ちします。保存は冷暗所で行い、できる限り早く使いきりましょう。使わないまま2週間以上たった油は、もったいないですが処分した方がよいですね。
開封しない油も消費期限が過ぎて1か月以上過ぎたものは処分しましょう。少人数家庭であげものをしないのならば、油は小さいボトルで十分です。
2.油の正しい捨て方は?
では、油はどのように始末をすればよいのでしょうか? この項ではその一例をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
2-1.少量の油の捨て方
油を多めに使ったいためものなどをした場合は、キッチンペーパーなどの吸水性の高い紙を使って油を吸い取りましょう。少量ならば流してしまうという方もいますが、冷えた油は排水管の中で固まって管を詰まらせる原因になります。特に、古い集合住宅ほど排水管は詰まりやすいので、少量の油でも流さない方がよいでしょう。
2-2.新聞紙に吸い取らせる方法
では、多量の油の捨て方はどうしたらよいのでしょうか? その方法のひとつが、新聞紙に吸い取らせる方法です。ゴミ袋や牛乳パックに新聞紙を詰めこんで、そこに油をゆっくりと流し入れましょう。新聞紙が油を吸い取ってくれます。後はこのまま燃えるゴミに出せば大丈夫です。
ただし、あまり熱い油を入れると袋や牛乳パックが溶けてしまうので注意してください。この方法は、賞味期限切れの油を捨てるときも便利です。
2-3.古雑誌に吸い取らせる方法
時間がある場合は、油の中に厚手の古雑誌を立てて入れておきましょう。時間はかかりますが、すっかり油を吸い取ってくれます。油がたくさんある場合は、途中で雑誌をひっくり返しましょう。定期的に雑誌を買っている方にお勧めの方法です。
2-4.小麦粉を投入する
古い小麦粉があるという場合は、油と同等の小麦粉を入れれば小麦粉がすぐに油を吸い取ってくれます。後は、そのまま燃えるゴミとして出せばよいのです。食品同士ですから、ゴミの分別に苦労することもありません。「余った食品を何とか始末したい」という方にもお勧めでしょう。
2-5.油を固める薬剤を使用する
今は、油を固めて捨てやすくする薬剤もたくさん販売されています。それを使って油を固めれば、後は燃えるゴミとして処分できるでしょう。油の固め方は商品によって違うので、必ず使い方を守ってください。そうしないと固まりません。
2-6.自治体などの相談する
自治体や商業施設の中には、古い油を回収しているところもあります。もし、古い油があるという方は利用してみるとよいでしょう。また、新品の未使用でも消費期限が切れてしまった油も、回収してくれます。場所によって回収方法が異なるので、よく確認してから利用してください。
3.古い油の再利用法は?
今は、たくさんの油が販売されています。最近では、ココナッツオイルが認知症予防になるとして、注目を集めました。しかし、油の中には匂いや味にくせのあるものもあります。買ったけれども使いきれなかったというものもあるでしょう。そこで、この項では使いきれずに残ってしまった古い油の再利用法をご紹介します。
3-1.石けんを作ってみる
古い油のリサイクル方法としては、最もポピュラーな方法です。特に、ココナッツオイルやオリーブオイルは保湿効果も高いので、上質な石けんになるでしょう。今は、手作り石けんに必要なものが一式セットになったキットなども販売されています。しかし、劇物である苛性ソーダを使いますので、十分に気をつけて扱いましょう。
また、手作り石けんは、洗顔せっけんとして販売することはできませんので、気をつけてください。洗顔せっけんは化粧品の一種になります。素人が作った石けんで肌トラブルが起きては大変なことになるでしょう。ですから、バザーやフリーマーケットなどで手作り石けんを販売するのは、やめたほうがよいですね。知人や友人におすそ分けする分には構いませんが、アレルギーの有無などはよく確認しましょう。
3-2.廃油キャンドルを作る
油を市販の凝固剤で固めて芯をさせば、廃油でキャンドルが作れます。調理に使用した油も、不純物を取り除けば使えるでしょう。クレヨンで色付けをしたりアロマオイルで香りをつけたりすれば、お気に入りの色や匂いのキャンドルが簡単に作れます。夏休みの工作などにもおすすめです。
一度料理に使ったものを再利用する場合は、何度もこすなどしてきれいな油を使ってください。また、べたべたしますのでビンの中などに固めておくと扱いやすいでしょう。
おわりに
今回は油の捨て方についていろいろとご紹介しました。油は放っておくほど始末の仕方が面倒になります。ですから、使わなくなった油はできるだけ早く処分しましょう。また、油を保管する場所は涼しくて直射日光の当たらないところに、必ずふたを閉めておいてください。ふたを開けっぱなしにしたまま日なたに置いておけば、あっという間に酸化してしまいます。酸化した油は独特の匂いがするので、すぐにわかるでしょう。ですから、怪しいなと思ったらもったいないですが処分してください。
今は、少ない油であげものができる方法などもたくさん公開されています。ですから、少人数のご家庭の場合は、できるだけ少ない油であげものなどをすれば油を大量に始末しなければならないことはないでしょう。匂いの強い油を買ってしまったという場合はサラダのドレッシングなどにすると食べやすいです。