
押入れをとことん活用したい! 整理術や収納術を詳しく解説
押入れは、一戸建てやマンションなど家の形態にかかわらず、多くの物件に備えつけられている収納スペースです。築年数がたった物件だと、収納スペースが押入れだけというところも多いでしょう。押入れはたっぷりとものが入りますが整理が大変というデメリットもあるのです。
そこで今回は、押入れの整理術や収納術をご紹介します。押入れの特徴を知っていれば、それに合わせた収納グッズを利用してものを取りだしやすくできるでしょう。押入れの中がごちゃごちゃしがちで悩んでいるという方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてください。
1.押入れは何を入れるものなの?
押入れは、日本の住宅に備えつけられている収納スペースの一種です。築年数のたった家ほど、収納スペースが押入れだけという家の割合は多いでしょう。押入れは、そもそも布団を収納するものです。ですから、ふすまを開けたときの間口が布団を三つ折りにしていれるのにぴったりの寸法になっています。
また、クローゼットよりも奥行きがあるものが多いでしょう。昔は、布団で寝るのが当たり前でしたし、どの家にも来客用の布団がありました。ですから、部屋ごとに押入れがある家も少なくありません。しかし、現在ではベッドを使っている方も多いでしょう。時代とともに押入れは布団以外を入れることの方が多くなってきたのです。
2.押入れの特徴は?
では、押入れはどのような特徴を持った収納スペースなのでしょうか? この項では、代表的なものをご紹介します。
2-1.奥行きが深い
押入れの最大の特徴は、奥行きの深さでしょう。三つ折りにした布団をたたんでしまうのにちょうどよいように、奥行きの標準サイズは90センチになっています。ですから、段ボールですと、横に二列くらいは置けるでしょう。しかし、そのような方法でものを積み上げてしまうと、奥に置いたものは取りだしにくくなります。
2-2.上下二段の区切りがある
押入れは、通常上下二段の区切りがついています。これもまた、布団を入れやすい工夫なのです。しかし、今では「区切りがあるから下の部分が使いにくい」と不便さを感じる人もいるでしょう。でも、この区切りをうまく使えなくては、押入れを収納スペースとして使いこなせません。
2-3.天袋がある
押入れの最上段は、引き戸がついた小さな収納スペースになっています。これを「天袋」というのです。昔は、床の間に飾る掛け軸や装飾品などをしまっていました。小さいように見えますが、スーツケースくらいならば楽にしまえます。ただし、出し入れに踏み台が必要なので、よく使うものをしまうには不向きです。
3.押入れでやってはいけない収納術は?
押入れは奥行きがありますから、とにかくものを詰めこんでしまう人もいるでしょう。しかし、考えなしに奥へ奥へとものを詰めこんでしまうと、何が入っているか分からなくなります。
特に、上開きの収納ボックスや段ボールにものを入れてしまってしまうと、上にあるものをいちいちどかさなければ中のものを取れません。使う時期が限られているものならばよいのですが、普段使いのものを段ボールなどにしまうのはやめましょう。
また、買ってきた順に押入れの中へ積み上げるように収納をしていくのも、中が乱雑になる原因です。押入れは整理すればたっぷりとものが入ります。だからこそ、無計画に何でも放りこむと、手がつけられなくなるでしょう。
4.押入れをすっきりさせる整理術・収納術は?
では、押入れに入れたものが取りだしやすい収納術や整理術には、どんなものがあるのでしょうか? この項では、すぐに実践できるものをご紹介します。
4-1.押入れ収納の設計図を作ろう
ものを収納する前に、押入れ収納の設計図を作りましょう。押入れに収納するものは普段使いのものと使う時期が限られているもの、そしてめったに使わないけれど捨てたくないものの3種類があります。ご家庭によってそれぞれの量や内容が違うでしょう。ですから、何をどのくらい押入れに収納したいのか、まずは設計図を描いてください。
4-2.収納グッズを利用しよう
押入れはいってみれば大きな箱です。ですから、箱の中にどんどんものをむき出しで詰めこめば、ぐちゃぐちゃになるのは当たり前でしょう。押入れの中を区切る、収納グッズを利用してください。どのような収納グッズを入れるかは、設計図を利用して決めましょう。
服をたくさん入れたい場合は、プラスチックの収納ケースを利用してください。これは、前面に引き出しがついていますから、積み重ねても出し入れが簡単です。また、コートやスーツのようにシワをつけたくない衣類を収納したい場合は、つっぱり棒を押入れの中に渡しましょう。そうすれば、簡易的なクローゼットになります。
つっぱり棒でしたら、押入れの中に傷もつけませんので賃貸物件でも安心です。さらに、小さいカラーボックスなども入ります。
4-3.取りだしやすさで収納場所を決める
ものを一番取りだしやすい場所は、胸から目線の高さまでのところです。ですから、そこに毎日使うものを入れましょう。プラスチック製の収納ケースには衣類だけでなく、バッグなどの小物も収納できます。
ただし、あまり重いものを入れると引き出しがあけにくくなるでしょう。胸より上、あるいは胸から下は使う季節が限られているものを入れてください。特に、天袋は軽くてめったに使わないものを入れましょう。
4-4.3割の空きを作り定期的に見直しをする
押入れのデッドスペースを徹底的に活用するグッズも販売されています。しかし、押入れにすきまなくものを詰めこんでしまうと、新しいものが入りません。また、押入れは湿気がたまりやすい場所です。
すきまなくものが詰めこまれていると、湿気が荷物にも伝わり、カビが生えてしまう可能性もあります。ですから、押入れには常に3割のあきを作っておきましょう。
空きがあれば、一時的に新しいものをそこに置き、後でゆっくりと収納場所を決められます。また、季節ごとに持ちものを見直しましょう。どんなものにも寿命があります。そして、新しいものを増やせばそれだけ収納スペースが狭くなるでしょう。
衣替えの季節などに衣服や持ちものの整理をすれば、不要なものも処分できます。「いつか使うかもしれない」というものの9割は取っておいても永遠に使いません。
おわりに
今回は、押入れの整理術や収納術をご紹介しました。
まとめると
- 押入れにものを収納する前に、設計図を描こう。
- 設計図にそって収納グッズを買おう。
- 押入れを満杯にしない。常に3割のあきを作っておく。
- 定期的に持ちものを見直す。
ということです。
押入れはふすまがついていますから、しめてしまえば中のものを隠せます。ですから、つい不要なものを放りこんで、片付けをした気分になっている方も多いでしょう。しかし、このようなことを続けていると、すぐに押入れはいっぱいになってしまいます。押入れがきちんと整理できたら、いっそのことふすまを外してしまいましょう。
レースのカーテンなどで目隠しをした方が通気性もよくなりますし、ものを出し入れもしやすいです。さらに、ふすまと違って乱雑にものを放りこめば目立ちます。ですから、整理整頓をし続けるきっかけにもなるでしょう。