ゴミ屋敷が出現する原因とは? 対処と片付けの方法

1.ゴミ屋敷とは?

1-1.どんな状態か

ゴミ屋敷とは、家の中が踏み場もないほどゴミが積もった状態を指します。部屋はゴミのせいで生活空間が狭くなり、生活動線に支障が出るうえ、疾患にもかかりやすい衛生状態です。しかし、家族が手伝おうとしても片付けられないほどゴミが大量にあるうえ、居住している本人は片付けを嫌がる場合が多く、悪化する一方という例がよく見られます。

1-2.社会問題として

ゴミをためることで不衛生になり、悪臭・ゴキブリやねずみの発生・火災などが近隣の悩みの種になります。家の中だけでなく、外部にまであふれたゴミで通行ができなくなることもあり、名古屋の小学校では通学路が変更になるという事態もありました。ゴミ屋敷のボヤ騒ぎは頻繁に起きており、隣家が燃えても賠償されないケースがほとんどです。解決できないトラブルとして問題が長期化するため、共同住宅では近隣住民がたまりかねて転出し、周辺住宅の資産価値が下落するといった被害も出ています。

1-3.背景

ゴミ屋敷の住民は、独居で60代以上が多く、近隣との付き合いがないという世帯が半数以上を占めています。また、生活を支援してくれる人が近くにいないことも多くに当てはまる共通点です。超高齢社会でひとり暮らしの高齢者が増えており、孤立した状態の人がゴミ屋敷を作り出していることがうかがわれます。

1-4.どんな困りごとがあるか

ゴミ屋敷の住民は、片付けやゴミ出しが苦手なことから、ゴミをためることが習慣化してしまった人もいます。しかし、不用品をゴミ捨て場からしばしば拾ってきたり、ペットボトルや空き瓶を集めて防壁のように築いたりと一般の人にはわからない理屈でゴミに執着する人は、近隣からの苦情を受け付けません。ペットを異常にたくさん飼う人もおり、対応は難しいものです。

2.ゴミ屋敷への対応

2-1.自治体の対応

県庁所在市・政令市・東京23区への毎日新聞のアンケート調査によると、2016年6月の時点で把握しているゴミ屋敷の件数は、神戸市100件・大阪市85件・京都市85件など多数にのぼります。全国でゴミ屋敷問題が増えていますが、ゴミ屋敷に対処する条例を制定している市区は、回答した74市区のうち12市区にとどまりました。件数不明・未調査と回答した市区は85%にのぼり、十分な対応がなされているとは言えません。

2-2.法律上の問題

ゴミ屋敷に対処する場合、有効に適用できる法律がないのが実情です。

道路交通法

道路上にはみ出したゴミは道路交通法で撤去できますが、ほかのゴミには対応できません。

廃棄物処理法

事業者が対象の法律であり、家庭から排出する一般ゴミは対象外です。

悪臭防止法

事業者が対象で、家庭に適用するものではありません。

消防法

ガソリン漏れや工場などの可燃物を想定し、規制の対象は限定的です。個人の住宅に対しては、火災発生の恐れが著しく大きいときや、特に緊急の必要があるときに限り、立ち入りができるとされます。

以上のように現行の法律では対処が難しいため、いわゆるゴミ屋敷条例を定める自治体が少しずつ増加しているところです。この条例により、義務を負う本人に代わって生活環境の悪化を解消するという名目で、行政がゴミの撤去を「代執行」できることになります。ただし、日本国憲法第29条の財産権によると、本人が必要だという物を勝手に処分することはできません。そのため、自治体は条例の制定と運用について、慎重にならざるを得ないのです。

2-3.周囲ができること

ゴミ屋敷の住人は、大量のゴミで生活空間が圧迫され、実は困っている場合が多いのです。家族や近隣の助けがあれば、次第にゴミのためこみ癖が軽快していく例が多数報告されています。孤立した生活でかたくなになっており、最初は敵対する態度を示しますが、信頼を得られればゴミ捨てにも同意することができるようです。このことから、多くの自治体でゴミ出し援助のボランティアを設置するなどの取り組みが行われています。

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