【保存版】退去時になぜ掃除をする? 原状回復のカラクリを徹底解説

2.原状回復とは?

退去時に「原状回復をするため」掃除をするのです。原状回復の定義について下記に述べていきますので、順を追ってみていきましょう。

2-1.不動産賃貸における原状回復とは

賃貸物件は契約時に原状回復が義務付けられています。ですが、「原状回復=元に戻すこと」ではありません。国土交通省のガイドラインをご覧いただくとわかりやすいですが、借主の「通常とは異なる仕様」によって下がった「建物価値を復旧する」ということです。前項で挙げた「明らかに管理を怠っているケース」を参考にするとよいでしょう。

ただ、国土交通省のガイドラインに「法的な拘束力」はありません。つまり、賃貸契約に「特約」が設けられている場合、ガイドラインを盾にして反論することはできないのです。とはいえ、ガイドラインの内容は一般的なルールについて述べているので、比較して明らかにおかしい点は確認しましょう。

2-2.借主の原状回復義務とは

上記で触れたとおり、「原状回復=元に戻すこと」ではありません。考え方としては、退去時に掃除をする際、「普通に生活していて汚れてしまう程度」に戻せば問題ないのです。具体例を挙げると、日当たりのよい部屋に5年間住んだとして「クロスの色あせ」を防ぐことができるでしょうか? 遮光カーテンを設置しては物件の長所がなくなります。上記は「経年劣化」です。そのため、貸主が修復する領分になります。

2-3.原状回復義務の発生メカニズム

退去時に掃除をしていても、貸主に原状回復義務を「怠った」と見なされると、敷金から修復費が徴収されます。要するに、退去時だけ掃除をしても挽回(ばんかい)できない領域があるということです。事後に巻き返すのは素人には難しいのが実状でしょう。放置したカビの根は深いですし、クロス・床の張り替えには専門知識が必要となります。上記の時点で困っている方は、一度ハウスクリーニングの業者に相談してみてください。

2-4.敷金の返還について

前述した原状回復にかんする問題がなければ敷金は返還されます。大体が「口座振り込み」で返還されるでしょう。

2-5.借主の義務

退去時に限らず、日ごろから部屋を管理・掃除することが求められます。

管理というのは、

  • 通常の使用で破損してしまった設備
  • 雨漏りなどの外的要因で損傷した箇所

などという事柄を不動産会社あるいは大家に「報告する」ということです。黙っていたら管理を怠ったということになってしまいます。遠慮せずに必ず連絡しましょう。

2-6.家主の義務

反対に家主(貸主)の義務は、借主が快適に過ごせるように配慮することです。設備の故障があれば速やかに対応することが望まれます。

退去時にかんしては、

  • 日照りによるクロスの変色
  • 家具の設置による床のへこみ
  • 冷蔵庫の後部に面した壁面が黒ずんでいる

など借主の「故意・過失」によらない汚れを修復する義務があります。

3.退去時のトラブルについて

退去時のトラブルは賃貸物件でよく耳にします。下記の内容を踏まえ、不要なトラブルに巻き込まれないよう対策を考えておきましょう。

3-1.退去時のトラブルとは?

退去時のトラブルは部屋の状態が悪いことで発生します。壁や床の傷など、損傷に借主の非があるか否かで争論が起き、敷金が返還されないといったことも多いです。退去時に掃除を一切していないと高確率でもめるでしょう。

また、不動産会社の中には、借主が付けたものではない傷を「証拠がない」のをいいことに押し付けてくる悪徳業者も存在します。返還しない敷金を「次の入居者を迎える部屋の清掃」などに使いたいのです。上記のケースは、不動産会社が敷金を手に入れようと勝手に問題視している場合があるので必ず貸主に確認してください。双方に問題があるなら、下記に記した相談窓口に問い合わせましょう。

3-2.どんなトラブルがあるか?

退去時のトラブルは借主に原因があるケースも多いです。トラブルの火種としてよく挙げられるのが、ペット可能物件でしょう。許しが出ている物件はおよそ特約が設けられている場合が多く、ある程度の傷には目をつぶってくれます。ただ、ペット不可の物件なのにペットを飼育し、柱などに引っかき傷ができている場合は「仮に隠していても」指摘されるでしょう。

あと多いのは「タバコ」によるクロスの黄ばみです。ヘビースモーカーの方ですと、カーテンレールから配電盤まで「真っ黄色」という事態も少なくありません。ほかにも、キッチンの油汚れを放置したことによる「黒ずみやカビ」もよく問題視されます。

3-3.相談するには?

退去時のトラブルで、「不動産会社から高額な原状回復の請求書が送付されてきたがどうすれば?」という質問が寄せられます。掃除をすることで防げた面もあるでしょうが、悪徳業者であれば対処のしようがありません。上記のような声は非常に多いですので、東京都では「相談窓口」を用意しています。まずは焦らずに詳細を確認してください。

どこに・どんな修繕費用がかかるのか? クリーニング業者がわかるなら直接問い合わせてみましょう。不動産会社に詳細をはぐらかされる場合は、下記に記した相談窓口に連絡する旨を伝え、実際に相談してください。「詳細を教えてくれない」というのはどう考えてもおかしいことです。「多少は譲歩します」などという安い交渉を持ちかけてくるケースもありますが応じてはいけません。

敷金・原状回復による退去時のトラブルは報告件数が多く、東京都内では専用の相談窓口が用意されています。ぜひ参考にしてみてください。

東京都都市整備局:住宅政策推進部不動産業課(不動産取引にかんする相談)
賃貸ホットライン:03-5320-4958
指導相談係:03-5320-5071

東京都不動産取引(弁護士による法律相談)
特別相談室:03-5320-5015

東京都消費生活総合センター(賃貸の問題も含む「消費生活」に関する相談)
相談専用:03-3235-1155

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