デジタル遺品。あなたはパソコンを残して死ねますか?

2.デジタル遺品をめぐる諸問題

デジタル時代の中で、さまざまな問題がクローズアップされています。特に、残されたご遺族がパソコンに詳しくないと、たとえどんなに重要なデータが詰まっていても、どうすることもできないでしょう。何も知らされていないと、なおさらです。どんな問題があるのでしょうか。

2-1.パソコンにログインできない

ご遺族が故人のパソコンを見たいと思っても、パスワードを知らないと、そもそもログインさえできません。使っている方が亡くなってしまえば、どこに何があるのかわからなくなり、まったくのお手上げです。実は、簡単なパスワードであれば、解析ソフトを使って簡単にわかるようですが、高齢者となると、それも困難でしょう。

2-2.パソコンに資産が残されている可能性も!

ご遺族は知らなくても、故人がネット銀行や電子証券などで資産を形成している場合もあるでしょう。故人がせっかく残してくれた遺産が、知らないばかりにそのまま眠ってしまう可能性があります。たとえ知っていても、パスワードがわからなければ、口座を開くことさえ不可能です。
あるいは、遺産分配を終わったあとに発見されたりすると、争いごとに発展する可能性だってあります。さらに、FX取引などで損をしていた場合には、借金になりますから、逆の意味で問題です。

2-3.見られたくないデータもある

ログインできたとすると、今度は新たな問題が生じます。パソコン内にあるデータは、故人とご遺族の楽しい思い出の品ばかりとは限りません。中には、故人としては秘密にして見られたくないデータもあるでしょう。でも、パソコンは動産ですから、亡くなった場合、所有権はあくまでも相続人です。「見るな」といっても法的にはムリですし、何より、ご本人が亡くなっているのだから、どうしようもありません。尊厳の問題です。

2-4.データが悪用される恐れも

怖いのは、残されたデータなどが流出し悪用されることです。ブログやSNSのアカウントも、そのままにしておくと、悪意をもった第三者に利用されかねません。個人情報の流出を防ぎ、故人の名誉や尊厳を守るためにも、適切な処理や整理が大切です。ご遺族がパソコンに詳しくなくて、そのまま処分するような場合には、ハードディスクを取り出され、個人情報が流出する危険もあります。

3.デジタル遺品、あなたはどう整理しますか?

もしものときに備えて、ご自分で整理し、ご家族にもきちんと伝えておくことが大切です。普段からパソコンの中の情報を整理しておく習慣をつけましょう。

3-1.残すものと処分するものを区別しておく

残すものとは、いい方を変えれば、見られてもいいデータです。ご家族との思い出の写真や映像などが代表的でしょう。処分するものとは、見られたくない個人情報やデータのことです。
ご家族に残しておきたいデータは、共用のファイルや外付けのハードディスクに保存して、分けておくのもいいと思います。一方、処分するデータは、「これは個人データだから処分して」と、事前にわかるようなファイルにして入れておくのはいかがでしょうか?ご家族との信頼の上に成り立つ方法といえます。いや、絶対に見られたくないというのであれば、データそのものを暗号化する外付けのハードディスクに保存したり、パスワードを複雑に設定したりする方法があるようです。

3-2.資産情報は具体的に

インターネットバンキングや株といった資産は、パスワードなどを伝えておきましょう。アクセスの仕方や処理の仕方、名義の書き換えなどについても、具体的にマニュアルなどを残しておくと、ご家族も安心です。

3-3.削除も忘れずに!

故人の足跡を残すために、亡くなってからもご遺族がブログを継続する場合もあるようです。それもいいと思いますが、もし閉鎖したいのであれば、そのことをご家族に伝え、手順を伝えておくようにしてください。SNS、ゲームも同様で、残したくないならアカウントの削除の仕方を知らせておきましょう。インターネットの有料サービスについての情報も忘れてはダメです。亡くなったあとも、延々と料金が課されてしまいます。

3-4.元気なうちにパソコン終活を

近年、「終活」なる言葉がブームになってきました。直訳するなら「人生の終わりのための活動」。人生の終わりをより良いものにするために、事前に準備する活動のことです。デジタル遺品についても、終活の中の1項目に加えておいてはいかがでしょうか。

3-5.エンディングノートを残す

終活の一環で、エンディングノートを残す人も増えてきているようです。もしものときに備えて、伝えておきたいことをまとめておくノート。それがエンディングノートです。デジタル遺品についても、この中にまとめておくといいと思います。すでにお話したことですが、改めて整理すると次のような情報は必須です。普段は目にふれないところに置いておき、ご家族だけにわかるようにした方がいいと思います。

  • パソコンのパスワード
  • 写真・映像など残すものと処分するもの
  • ネットバンクなど遺産にかかわるもの
  • ブログなどのアカウント
  • 有料サービスの情報

4.わからないときはデジタル遺品整理サービスも

パソコンに慣れた人であれば、操作の仕方もわかりやすく、事前にエンディングノートで細かに残すなど、終活もできます。でも、残されたご遺族はどうでしょうか?パソコンに不慣れだと、わからないことも多く、手つかずのままになることも考えられます。
そんなときに助かるのが、デジタル遺品を整理してくれる会社です。わからないときは、整理を依頼するといいと思います。思い出の品や資産をご遺族のもとへの返却や、処分すべきデータの消去などを、故人の名誉や尊厳を守りながら整理してくれるはずです。
デジタル遺品の整理には、技術的に難しいこともあります。また、残すべきか消去すべきか、整理会社では判断が難しいことも出てくるでしょう。依頼するに際しては、どのようなサービスが提供できるか、費用も含めて事前に確認してください。残してほしいデータ、消去してほしいデータも、具体的に伝えておくと、あとでトラブルになることも未然に防ぐことができます。

5.まとめ

近年、社会的に関心を集めているデジタル遺品について紹介しました。デジタル遺品の問題をあげながら、整理の仕方をまとめています。ポイントを再掲すると、次の5つです。

  • 残すものと処分するものを区別しておく
  • 資産情報は具体的に
  • 削除も忘れずに!
  • 元気なうちにパソコン終活を
  • エンディングノートを残す

そして、わからないときはデジタル遺品整理サービスを利用することです。

ある調査によると、デジタル遺品については、半数の人が不安を感じながらも、何らかの対策をしている人は、5%に満たないという結果になりました。これでは、亡くなられた方もご遺族も不幸です。デジタル遺品がかかえる問題のことを考えると、不安いっぱいになりませんか?あまり気のりがしないかもしれませんが、事前にデジタル遺産の整理について、よく考えておくことをお勧めします。

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